『超探偵事件簿 レインコード』はいかにも「ダンガンロンパ」の後継というべき作品だった。 細かくステップを踏んで謎解きを進めさせることで難易度を落とし、そこにアクション要素を加えることによって、合わせ技でプレイした感を醸し出していく。 「ダンガンロンパ」と全く同じ手法だ。 今回はかなり演出をオーバーにして、ギャルゲーというか、ショタゲーというか、キャラゲー的な方向に舵を切ってはいるが。 それは悪くないと思う。 私が問題だと思っていたのは別の部分。 しかし、そうでもないかと思い直した、という話をこれから書く。 ラスト周辺にちょっとだけ触れなければならないので、これからプレイするつもりのある方は読み進めないでください。 今作では謎解きを謎迷宮で行う。 謎迷宮とは謎が具現化した異空間のようなところである。 ここでは証言の信ぴょう性とか、証拠の証拠能力は問われない。 謎を解くロジックを組み立てて、真実にたどり着ければ解決となる都合のいい空間である。 解決すると、犯人は命を奪われる。 上手い設定ともいえるし、狡い設定ともいえるだろう。 それはいいとして、問題はそれが主人公の直面する危機を乗り切ることと直結しないことだ。 主人公を排除しようとしているのは犯人じゃない。 街を牛耳っているアマテラス社の保安部が主人公に濡衣を着せようとしているのだ。 犯人の命を奪っても、ピンチなのは変わらないのである。 謎解きとは関係ない要素によって主人公はピンチを切り抜ける、最初からずっとね。 謎を解いても、全然達成感がないの。 こんなんでいいのかな?と思いながらやってた。 しかし最後までやると、いくらか飲み込めるようになる。 記憶を失う前の主人公と今の主人公との対比において、自分の力だけでは何もできなかった、ということが重要になってくるんだな、シナリオの上で。 必ずしもエンディングに納得しているわけではないのだが、後味は悪くない。 これを受け入れるのであれば、主人公が自分では何もできなかったことも受け入れないわけにはいかないだろう。 エンディングを終えた時点では、まあまあ面白かったと思えるようになっていた。 |