ノーモア★ヒーローズ2 デスパレート・ストラグル

Punk is dead 2010_11_02

 

「Punk's Not Dead」というタイトルのドキュメンタリー映画があるらしい。
私は観たことがないけど。
既存のロックに反発したはずのパンクがいつの間にか市民権を得て、すっかり落ち着いてしまったようにも思えるが、「いやいや、まだ俺たちは死んじゃいないぜ!」みたいな内容なのではないか。
これまた全くの想像ですが。
果たしてそれと同じ意味なのか、『ノーモア★ヒーローズ2 デスパレート・ストラグル』のスタート時に表示されるグラスホッパーマニュファクチャーのロゴにも、同じ文字が表示されていた。
既存のゲームをぶち壊すぜ!ってことなんだろうと期待しちゃうよね。
しかし、プレイし終えてみると、そうでもなかったな。
酷くまともだった。

『ノーモア★ヒーローズ2』は続編だけあって、基本的には前作のシステムを踏襲している。
違うところがあるとすれば、バイクに乗って移動するのがなくなったことぐらいだろうか。
プレイヤーの要望に応えました、といったところだろう。
『1』のバイクで街を走る部分は全くの無駄だったからな。
それは時間稼ぎする必要がなくなったからかもしれない。
ランキングバトルには参加費が要らないから、バイトもそんなにやる必要はなかったし。
前作が海外で意外と売れたので、本編に開発資金を潤沢に投入出来る、時間稼ぎさせる必要はない、という判断があったのかな?
変化を持たせるために、途中で別キャラを操作する部分もあった。
それなりに心配りも効いている。
なんだか嘘みたいに聞き分けのいいゲームになったじゃないか。
それは決して悪いことじゃない。
じゃあ、今までひたすら走り回ってたのは一体何だったんだ、という気もするが・・・。

トラヴィスも酷く常識的だ。
こんな戦い終わらせてやる、とか言い出しちゃうからな。(語句は適当な記憶)
敵は敵で復讐だとか言い出すし。
戦う前にアルバム燃やしてる敵もいたな、そういえば。
あまりにも普通すぎやしないか?
やけにエロティックであることを前面に押し出しているのは、理不尽なバイオレンスに行き詰まったんじゃないかと勘ぐりたくなる。
反抗する対象を失ったロック歌手が愛を歌い始めるのに似ている気がしないでもない。
パンクの場合はバイオレンスがセックスになるのかもしれない。
いや、そっちの方面の話は全く知らないけど。

どうにもこのゲームをやっていて、Punk's not dead という感触は得られない。
どう考えても Punk is dead だろって気がするんだけどな。
こぢんまり纏まりすぎているんじゃないか。
遊びやすいことは遊びやすかったが・・・。
「サンタデストロイは変わっちまった」とか言って、ファミコン風のミニゲームをやらせるのが精一杯の抵抗だったかもしれん。
お前等いつも「昔は良かった」って言ってるんだから文句言わずにやれよってな。



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