20年以上前の話になるが、トム・ハンクスが出演している作品を片っ端から観たことがある。 当時はネットをほとんど活用していなかったので、近所のゲオで見つけられる範囲だけだが。 その中に「Punchline」という作品があった。 タイトルの意味が分からなかったので辞書で調べたら、「Punchline」は漫談のオチを指す言葉だと分かった。 映画の内容はぼんやりとしか覚えていないのだが、辞書を引いたことだけは良く覚えている。 時は変わって、つい先日のことなのだが、アマゾンでPSVitaのゲームを探していたところ、極めて低いランキングに『パンチライン』というゲームを見つけた。 目にとまるタイトルだったな。 どうやらアニメ原作もので、パンチラが重要なファクターになっているギャルゲーっぽい感じだった。 おそらくパンチラがパンチラインと係ってるんだろう。 ちょっと興味が湧いたので、やってみることにした。 結論から言うと、パンチラとパンチラインの繋がりはよく分からなかった。 ええっ?またあれオチかよ!という感想はあるかもしれないが、そんな自虐的なタイトルは付けないだろう。 パンチラとラインをつなげただけなのかな? 成功へとつながる極めて細いpathをラインと表現したのかもしれないが、ただ響きが良かっただけなのかもしれず、まあ、考えるだけ無駄なのかもしれない。 しかし、実は意外と面白かったんだ。 アニメ原作のギャルゲーとは思えないチャレンジがそこにはあった。 このお話の主人公はおパンツ様を続けて2回見ると人類が破滅するという設定になっていて、そこには「風が吹けば桶屋が儲かる」理論がある。 これをゲームに落とし込もうとしたところは買いたい。 霊体になった主人公がアパートの住人に悪戯を仕掛けて、悪戯の連鎖を引き起こすことで、目的を達成するっていうのはなかなか面白い試みだったな。 私が昔大好きだった『ボクは小さい』にちょっと似てるかも。 ただし、実際のゲームはほとんど無意味だったが。 5回トライできるのに、動かせるものが6個しかないとか、ほとんどゲームの体を成してはいなかった。 最後の方は「何を動かすか」ではなく、「動かせるものがどこにあるのか」を制限時間内に探すことがゲームになっていて、ややガッカリするところはあった。 やってみるまで因果関係が分からないから、あんまり難しくしてもプレイヤーは喜ばないと思ったんだろうな。 買うのはほとんどがアニメから入ってきた人たちだろうし。 だからといって、面白くなかったわけじゃなく、ストーリーも意外と楽しめた。 私がいつも、いい加減にしろって言ってる系統のお話なんだけど、見せ方がちょっと違うので、嫌悪感はそれほどなかった。 バランスが良いのかな。 おふざけと真面目のバランスが。 あんまりふざけすぎると、人類が滅亡しようがどうでもよくなっちゃうし、真面目すぎると設定を受け入れられないでしょ。 キャラが濃いせいもあってか、割とすんなり飲み込めたな。 当初の目的とは全然違う結果になったが、意外とよかった。 アニメの素材をそのまま流用してるらしく、ほとんど売れなかった割には安っぽい感じもなかったし。 アニメ原作のギャルゲーだって、そう馬鹿にしたもんでもないな。 <追加> OPとEDを20回以上聞かされるのにはウンザリした。 スキップできないし、Vitaを放置しておくとスリープするから放置も出来ない。 いまの世の中、時短が流行りだから、時間稼ぎは本来よくない。 それでもやらねばならないのが、買い切りゲームの難しさだな。 |