特に期待してはいなかった、『東京サイコデミック 公安調査庁特別事象科学情報分析室 特殊捜査事件簿』に。 体験版をプレイして、「流行り神」のフォロワーっぽい印象だったから、本編も買う気になっただけ。 期待なんかできるわけがない。 いつも全然科学的にアプローチさせてくれないからな、「流行り神」は。 いつもがっかりさせられるから、このゲームにもある程度覚悟はしていた。 しかし、がっかりするポイントが違ってた。 予想に反してむしろ惜しかった、という話をこれから書く。 このゲームでは科学的アプローチと超常的アプローチ、どちらでも出来るわけではなかった。 まず科学的に解決して、あとから実は・・・という構成になっていて、そこはそんなに悪いと思わなかったな。 それぐらい鑑識でやれよとか、言いたいことはたくさんあるが、まあ、それなりに楽しめた。 問題は真相を究明するアプローチ、というかそのためにやる具体的な調査。 警察や公安から横流ししてもらった資料を基に、ポランティア凄腕ハッカーの力を借りて、部屋の中で事件を分析する。 今風に言うと、コタツ調査員みたいな感じ。 それは別に良いんだ。 むしろいいところだと思う。 私がイヤだったのは操作がメンド臭いこと。 監視カメラの映像を実際にチェックしたり、そこから人物の顔を切り出して比較したり、現実に調査でやることをゲーム上でやることになる。 実際にやることをそのままやってるから、全然得はしていない。 しかも、操作系が複雑というか、面倒というか、とにかくやりにくい。 同一性の観点から言えば非常に高いので、10年前なら大喜びだったかもしれないが、タイパにうるさい現代の水準では耐え難いレベルだった。 やりたくなくて、何回も中断しながらなんとか終わらせた感じ。 ここがもっと洗練されていたら、他の部分が気に入らなくても面白いと言ってあげられたのに、と私は思っている。 おそらくこのゲームの評判は悪いだろう。 最後の謎解きが理不尽に難しくて、解けなかったけど、解けない自分が悪いとは思えないの。 この謎解きを作った奴が悪いと思ってしまう。 きっと他の人もそう思うんじゃないかな。 でも、試みは悪くなかったと私は感じてもいるんだ。 例えば、音声入力でChatGPTに指示を出して、動画の処理を自動でやらせるとか、プレイヤーの負担を減らすようなアプローチが取れれば面白くなりそうな気がしている。 続編がありそうな終わり方だったから、次があればまたやってみたいね。 どうせダメだと前もって覚悟しておけばダメージも少ない。 |