東京サイコデミック 公安調査庁特別事象科学情報分析室 特殊捜査事件簿、PS5版

10年前なら大喜びだったかも 2024_06_08



特に期待してはいなかった、『東京サイコデミック 公安調査庁特別事象科学情報分析室 特殊捜査事件簿』に。
体験版をプレイして、「流行り神」のフォロワーっぽい印象だったから、本編も買う気になっただけ。
期待なんかできるわけがない。
いつも全然科学的にアプローチさせてくれないからな、「流行り神」は。
いつもがっかりさせられるから、このゲームにもある程度覚悟はしていた。
しかし、がっかりするポイントが違ってた。
予想に反してむしろ惜しかった、という話をこれから書く。

このゲームでは科学的アプローチと超常的アプローチ、どちらでも出来るわけではなかった。
まず科学的に解決して、あとから実は・・・という構成になっていて、そこはそんなに悪いと思わなかったな。
それぐらい鑑識でやれよとか、言いたいことはたくさんあるが、まあ、それなりに楽しめた。

問題は真相を究明するアプローチ、というかそのためにやる具体的な調査。
警察や公安から横流ししてもらった資料を基に、ポランティア凄腕ハッカーの力を借りて、部屋の中で事件を分析する。
今風に言うと、コタツ調査員みたいな感じ。
それは別に良いんだ。
むしろいいところだと思う。

私がイヤだったのは操作がメンド臭いこと。
監視カメラの映像を実際にチェックしたり、そこから人物の顔を切り出して比較したり、現実に調査でやることをゲーム上でやることになる。
実際にやることをそのままやってるから、全然得はしていない。
しかも、操作系が複雑というか、面倒というか、とにかくやりにくい。
同一性の観点から言えば非常に高いので、10年前なら大喜びだったかもしれないが、タイパにうるさい現代の水準では耐え難いレベルだった。
やりたくなくて、何回も中断しながらなんとか終わらせた感じ。
ここがもっと洗練されていたら、他の部分が気に入らなくても面白いと言ってあげられたのに、と私は思っている。

おそらくこのゲームの評判は悪いだろう。
最後の謎解きが理不尽に難しくて、解けなかったけど、解けない自分が悪いとは思えないの。
この謎解きを作った奴が悪いと思ってしまう。
きっと他の人もそう思うんじゃないかな。
でも、試みは悪くなかったと私は感じてもいるんだ。
例えば、音声入力でChatGPTに指示を出して、動画の処理を自動でやらせるとか、プレイヤーの負担を減らすようなアプローチが取れれば面白くなりそうな気がしている。
続編がありそうな終わり方だったから、次があればまたやってみたいね。
どうせダメだと前もって覚悟しておけばダメージも少ない。


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