『脳を鍛える大人のDSトレーニング』は本当に脳を鍛えているのか? というのも、脳が活性化するということと、ゲームが巧くなることに関係があるのかどうか、ということが分からない。 成績が上がると、教授がビックリした表情で脳が成長しました!っていうんだけど、トレーニングの種類によっては単にゲームが巧くなっているに過ぎないのではないかと思うのである。 たとえば、九九をやるのなんて小2以来だから、最初は一瞬詰まる。 しかし、そのうち一瞬で答えは出るようになるよ。 そうすれば自然とクリアタイムは縮まるわけで、それを脳の成長と位置づけて良い物かどうか。 それ以外にも、いわゆる「コツ」を掴んだことによって数字が伸びているだけかな、と思うものもあるな。 もしそれが脳を活性化させているならば、私なんかすごい脳の持ち主になっているはずなのだが、そういう実感はない。 大変残念な話である。 しかし、たとえそれが脳の成長ではないとしても、川島教授にとってはそれはどうでも良いことなのだろう。 成長したと思うことでプレイを続けてくれればいい。 スコアが伸びることが目的じゃなくて、プレイすること自体が目的なんだから。 教授はこのトレーニングをすることで脳が活性化すると主張しているわけで、それがどういう理由であれ、プレイさせることが出来たら教授の思うつぼなのである。 シャクに障る話じゃないか。 ただ教授は少し誤解している。 ゲームで脳を休めるのも良い、みたいなことをいうのだが、文脈からするとどうもゲームはあまり脳を使わないと思っているようである。 自分のやらせていることが正にゲームなんだということに気づいていないようだ。 教授の思っているゲームというのは一体どういうゲームなんだろうか? おそらく入力に対して脳が処理を行って出力する、というプロセスを伴っていないもののことを指していると思うのだが、そんなゲーム、この世には存在しない。 脊髄反射でやるゲームなんかあるのか? 確かに攻略をパターン化してしまったシューティングゲームなんかやってると、脳みそ遊んでる様な気がするときもあるけど。 |