登場人物が最善を尽くそうとしないのが大嫌い、私は。 高々ゲームだからといって許されると思ったら大きな間違いだ。 しかし私は、「探偵 神宮寺三郎」シリーズのショートストーリーに関しては概ね目をつむってきた。 だって、オマケの位置づけだから。 メインだけではボリューム的に足りないのを補うための作品だと思えばこそ、どれほどおかしな話であっても私は許してきたのである。 でもメインが無いなら、話は別だよ。 この度発売された『探偵 神宮寺三郎 プリズム・オブ・アイズ』を私は全く何も知らずに注文した。 なんにも遊びたいゲームがなかったから、選ぶもクソもなかったのだ。 届いてビックリ。 なんと今回はメインストーリーがなかった。 ショートストーリー13本+おふざけ1本という構成。 メニュー画面がリング状で、どれがメインなのか分からなくて、最初は戸惑った。 いつもはメイン1本+ショート3〜4本+おふざけ1本でしょ。 初めから悪い予感はしたんだ。 まだ一部しかやってないけど、やっぱりショートストーリーはクオリティに問題がある。 適当すぎだろ。 初めて会った私立探偵の神宮寺に全てを委ねてしまう容疑者の母親には驚いた。 更に容疑者の部屋から証拠品を勝手に持ち出してしまう神宮寺。 その証拠品を鑑識で調べてやった上に、神宮寺に持たせて送り出す熊さん。 もうね、開いた口が塞がりませんよ。 いい加減にもほどがある。 それでもメインがあって、これがオマケなら許せるかもしれん。 でもないから、メインは。 こんなのはアカン。 唯一光るものがあるのは次回作の体験版だった。 謎解きにロジックの木という要素を入れて、筋道の立った推理を促す仕組みになっていた。 2009年のPSP版以来全く何もチャレンジしてこなかっただけに、ちょっと期待はしちゃう。 でも、やっぱり体験版にすぎないからね。 創り手もメインなしではウリがないから、体験版でお茶を濁そうとしたのかな。 やっぱりメインストーリーは必要。 携帯向けアプリなのか何なのか知らないが、クオリティの低いお話も収録するなら、それがオマケに感じられるだけのメインが。 メインなしでオマケだけ収録した作品は成立しない。 <後日談 2018_08_22> 今回のお話はな〜んかつまらんな、と思っていたら、13作中10本はリメイクだったらしい。 リメイクと言っても、絵を差し替えただけの。 忘れてるから遊べなくはないのだが、道理で退屈なわけだ。 |