ゲームは最初が大事。 ぶっちゃけた話、普通の人はゲームなんかやりたくない。 ゲームってのは負荷なんですよ。 だから、立ち上げの苦痛を如何に上手く取り除いてやるか、が創り手にとって重要だろう、と私は思っていた。 しかし、ただ単に苦痛を取り除くだけじゃなく、もっと上等な作り方ってのがあるんだな、これが。 『リズム天国』の最初のステージは感心させられた。 (面倒なので、例によって『リズム天国』の説明はしない) ステージ1の一番最初に「カラテ家」というゲームが入っている。 これをやったときに、私はスゲー!!と思ったのである。 一発でリズムの力を理解させてくれるんだな、これは。 どういう事か少し説明する。 「カラテ家」は画面手前から画面奥方向へ向かって飛んでいく物体を空手家がパンチで打ち落とすゲームだ。 極めて単純な、いわゆるミニゲームといわれるようなものだけど、普通にやったら最初はまず当たらない。 だって、当たり判定何処にあるのか判らないもん。 ところが、リズムに乗ってね、という指示に従うと、これが驚くほど簡単になる。 リズムに乗ることによって、ボタンを押す周期が生まれて、それとかつ条件で視覚が加わるから、必然的にボタンを押すタイミングが決まってしまうのだ。 うわっ!リズムってスゲー!!って感じで、このゲームの本質を一発で理解できた。 テレビCMやウェブのムービーでプレイしている人達がやたらとリズムに乗っているのをアピールしているけど、あれは嘘じゃない。 おそらく、最初が面内方向に動くゲームだったら、リズムの力は伝わらなかったんじゃないかな。 目だけで対応できてしまう人も出てくるだろう。 拡大縮小を用いて奥行き方向を使ったところがミソなんだ。 面内方向に動くステージもいっぱいあるなかで、最初に「カラテ家」を持ってきたのは偶然じゃないだろうな。 いつも任天堂には感心させられる。 最近はそれが少し憂鬱ですらあるのだが。 |