秋葉原を歩いていると、「ポケモンスナップ」が安売りされているのが目に付く。 3月に売り出された64のゲームにしては値崩れが早い。 私は2年前の「ヨッシーストーリー」の事を思いだしていた。 過剰に期待されて大量に出荷された結果だったと思う。 今回はポケモンパワーを過信しすぎたのだろうか? あるいはゼルダブーム後、めぼしい物がないだけに売れると判断したのだろうか? 何となく可哀想になって買ってみることにした。 私は「ヨッシーストーリー」の様な、『まあまあ』のゲームを予想していた。 オープニングに「HAL」という表示が出るところからして、外注っぽい雰囲気もあるし。 しかし、予想は覆された。 この6日間ほど、私はこのゲームに魅せられていた。 そして、あっという間に全ての課題をクリアしてしまったのだ。 とにかく楽しかったとしか言いようがない。 ポケモンのことは良く知らないが、このキャラクターの躍動感は感動モノだ。 このゲームについて語ることはたくさんあると思う。 でも、私はその中で、ある3D表現についてだけ書きたい。 『プリン』というキャラクターがいる。 『星のカービー』に出てくるカービーが、空中をぷかぷか浮いている所をイメージしていただければ概ね良いような気もする。 このキャラクターが画面奥から手前に近づいてくるとき、膨らんだり縮んだりしているのを見て、ものすごく感動した。 確かにそこに『プリン』というキャラクターが生きていると感じたからだ。 もちろんそこには表情の演出もあるんだけど、多くの3Dゲームが面を動かしているという印象であるのに対して、ボリューム(体積)が動いているという印象なのだ。 果たしてこんな説明で伝わるだろうか? それに気づいてから改めてキャラクターを見てみると、それまで感じていた躍動感の源もそこにあるように思えた。 モーションキャプチャーのようなリアリティではない。 それは虚構だけれど、確かに存在すると感じられるものだ。 ゲームはまた新しい表現を手に入れた。(「ソニックファイターズ」の様に既に用いられている例は、探せばあるだろうけど) かつて『ゲームが変わる、64が変える』というフレーズを聴いたとき、片腹痛いわ!と思った。 しかし、3Dスティックに触れたとき、自分の知らないところでゲームが変わっているのを知った。 そしてゲームは今も進化し続けている。 ゲーム万歳!! |