パタポン3

負荷の付け替えと並列処理 2011_05_16

 

コンピューターの世界では、シングルスレッドの性能が上がらなくなってきたので、並列処理能力を高める方向に向かっている。
一方で、人間の世界でも割と並列処理は重要になっているな。
時間平均で考えると、あんまり頭を使ってないときが多いんだよね、現代の生活って。
ネットワークなんかには常にアクセスラグが発生することもあって、小さな時間を上手に使える人間が有利な時代になっているような気がする。
それは厳密な意味での並列処理ではなく、むしろ時分割というべきなのかもしれないが。
私みたいにあんまり集中力がない人間には、かえって都合の良い世の中なってきたというべきなのか。

ところで、このところ『パタポン3』をやっていた。
かなり面白い・・・んだが、手放しで褒められるわけじゃない。
基本的には負荷の付け替えだ。
あんまりリズムを追いかけると能力差が出ちゃうし、コマンド増やすと使い分けられない人が出てくるし、コマンドを増やせなければ使えるギミックも限られてくる。
だから、経験値を稼ぐゲームになってしまった。
減らした負荷を時間的な負荷に付け替えたわけだ。
状態異常が敵に対しても自分に対しても大きく効いてくるのは、ゲームを始める前の装備を選ぶところに負荷を付け替えているとも言える。
レベルが上がっていくと、良い装備も手に入るから、それも時間にかかわってくるところではあるが。
決して悪いわけじゃないけど、あんまり褒めたいタイプのデザインではないよね。

しかも、経験値を稼ぐのが凄く大変。
クラススキルやらセットスキルを身につけて楽になりたいんだけど、2つめ3つめになっても、稼ぐのが全然楽にならない。
普通のRPGって2つめ3つめのジョブを鍛えるのとか、1つめより楽になるじゃん。
このゲームは違うんだよな。
強いパーティーにレベルの低いキャラ一人混ぜても、なかなかレベル上がってこない。
そういう設計になってるんだよ。
50時間ぐらいやったけど、まだ2つめのクラスがサチるところまでいってないの。
しかもこの程度では、クリア後の追加ステージには歯が立たない。
どんだけ時間使わせるんだよ、っていう話である。

もちろんそれには理由があって、自分一人でやるより仲間に助けてもらった方がイイよってことなんだとは思う。
これだけ大変だと、ネットにつなぐインセンティブが働くよね。
不幸にしてプレイステーションネットワークは落ちたままだけど、元々協力プレイを前提にして創られていたみたいだし。
たぶん狙いとしては間違っていないんだと思う。

もっとも私はその狙いとは関係なく、割と楽しめていた。
経験値稼ぎ大好きだし、色んなことと並列して出来るんだよね。
ネットしたり、スクワットしたり、テレビ見たり、色んなことやりながら経験値稼ぎしてたから全然苦にならなかった。
極めて私むきのゲームだったな。
もともと負荷の時間密度が低いゲームだから、集中してゲームやりたい人にはそもそも向いてないのかもしれないが。


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