ゲームは上手くなっていく課程が大事。 負荷を乗り越えなければ、どんなに大きなご褒美があっても、それから得られる喜びが自分のおかげだとは感じられないからね。 だから創り手からすれば、乗り越えられるまでやらせることも必要だ。 乗り越えさせないうちに目先を変えてもあんまり意味ないんじゃないかな。 前作のときも思ったんだが、『マリオ&ルイージRPG ペーパーマリオMIX』はなんか消化不良な印象だった。 『マリオ&ルイージRPG ペーパーマリオMIX』はちょっと心配な作品だった。 なんせ、さほど出来が良いと思えない「ペーパーマリオ」シリーズが、出来の良い「RPG」シリーズにくっついちゃうわけだから。 平均をとったらペーパー側に引っぱられそうじゃん。 しかし、そんなに心配する必要はなかった。 要するにキャラクターに対応するボタンが3つになったというだけの話。 今まで2つと4つはやってきたから、新しくするには3つにする必要があっただけだと思われる。 心配りの行き届いた完璧な作品に仕上がっていた。 おそらく創り手は狙い通りの作品を創ったのではないか。 ただ、私には一つ気になることがあった。 雑魚戦をやらせる回数が少なすぎるんじゃないかな。 雑魚戦は決して簡単ではなくて、このシリーズ独特の2段階での見切りを要求される内容になっているんだけど、出来るようになる前にミニゲームが始まっちゃうんだよ。 このゲームはイベントが全部ミニゲーム仕立てになっていて、ミニゲームをつなぎ合わせて作品全体が出来ているようにすら感じるぐらい。 ミニゲームって「ミニ」って言葉を使うぐらいだから、そんなに奥は深くない。 しかも、その場限り。 上手くなってもあんまり意味はない。 そこに注力するぐらいだったら、私は雑魚戦をやりたかったな。 おそらく雑魚一種類あたり10回戦うかあやしいぐらいのバランス取りで、アイテムで回復しているうちに次に進んじゃうだよね。 苦労はしたけど、乗り越えてない気がして仕方ない。 もちろんやろうと思えば自分でエンカウントすればイイんだけど、やらなくてもイイものをやるかというと、それもまた難しい話なんだ。 こっちも『スプラトゥーン』で手一杯だから、強制してもらった方が私は有り難かったな。 最後のボス戦ラッシュなんかは、ちゃんと無理矢理にでもやらせる意図が見えてたよな。 ああいうのが雑魚戦にもいるんじゃないかな。 たぶん雑魚戦に習熟した方が楽しいと思うんだよ。 そのためには何か要るかもしれないけどね。 何らかの収集要素を入れるとか、イベントボス戦に推奨レベルを設けて経験値稼ぎを要求するとか。 雑魚戦を増やすつもりになれば、やたらと前置きの長い攻撃も自ずと減ることになって、もっとテンポアップした作品になりそうな気がするんだ。 このシリーズも回を重ねているから、創り手にはそれなりのデータが集まっているはずで、多くのプレイヤーはそれを望んでいないと判断しているのかもしれないが。 |