ファイナルファンタジーXV PS4版

オーバーヘッド 2017_06_25

 

自作PCにハマっていた頃は、私もよく技術系の記事を読んだものである。
メモリやハードディスクの記事を読んでいると、しばしば「オーバーヘッド」って言葉が出てきた。
オーバーヘッドっていうのは、実効に寄与しない負荷のことで、メモリなんかの場合は制御信号をやりとりする時間帯などを指す。
メモリ帯域が1Tbpsと書いてあっても、実測値ではその半分も出てなかったりするのは、このオーバーヘッドのせいである。
この「オーバーヘッド」っていう言葉がずっと頭について回ったのが『ファイナルファンタジーXV』だったな。

あんまりやりたくなかったんだよ、ホントは『ファイナルファンタジーXV』を。
だって、体験版でだいたいどんな感じか分かってるからね。
男ばっかりのロードムービーを観る気にもならなかったし。
7月までホントに何もやりたいゲームがなかったから、仕方なくやっていたのである。

それでもストーリーが悪いとは思わなかった。
何歳の設定か知らないけど、二十歳そこそこの若造が王様とは名ばかりの実質イケニエになれと言われれば、ああいう態度にもなるのかな。
最初は気に入らなかったけど。
死ぬ前に友達と旅行でもしてこい、というのが親心かもしれん。
普通のハッピーエンドにはしないのがFFの伝統だとすれば、あんなのでも悪いとは言えないだろう。

問題はスゲー損している気がすることよ。
私は一度に続けて30分ぐらいしかプレイしないのにオーバーヘッドが大きすぎ。
まず電源入れてからタイトル画面が出てくるまでに相当時間がかかるし、続きを選択してからがメチャ長い。
同じオープンワールドでも、最近やった他のゲームより群を抜いて長かった。
始まったら始まったで、今度車に乗るでしょ。
車に乗っててもなんにも楽しくないよね。
車から降りて、やっとイベントをこなすんだけど、中盤ぐらいまではあんまり大した内容じゃないんだよ。
大抵すぐ終わる。
でまた車に乗る・・・のはイヤだから、ファストトラベルを選択するとまたロード。
超長いロード。
中盤ぐらいまで、なんだこりゃ?と思いながらやってた。
正味のプレイが薄すぎるだろ!
結局、サブイベントはほとんどやらずに済ませてしまった。
だって車に乗るのも、ロードを待つのもイヤなんだもの。

これはオーバーヘッドという言葉を思い浮かべた所以でもあるのだが、一度にプレイする時間が短い私は損をしているのだ。
オーバーヘッドは中身に依存しないから、中身が長ければ長いほど相対的に得をするのである。
まあ、オープンワールドを選択している時点で、どっかり腰を落ち着けて取り組まなきゃならんってことなんだろうな。
でも、そんな時代でもないだろって気もするんだ。
今って細切れの時間を上手く利用しましょう、的な時代でしょ。
オーバーヘッドを小さくするような作りの方が合ってるんじゃないか。
私は面白くないと言われている13章以降みたいなつくりにしていただいた方が有り難いな。
そもそもRPGなんてのはそんなに面白いもんじゃないと私が思っているからかもしれないが。


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