燃えろ!熱血リズム魂 押忍! 闘え! 応援団2_5

障壁を乗り越えさせるのは 2007_07_27

 

『燃えろ!熱血リズム魂 押忍! 闘え! 応援団2』は私にとって極めて貴重な存在になりつつある。
普段全く音楽を聴かない私には、今時の音楽を知る良い機会になっているのだ。
プレイしていて、この曲イイなと思えば、やっぱりCDの一つも借りてくるからね。
この『2』をプレイして初めて知ったアーティストが私には何人もいるのである。
ネットを見ていると、ここ2〜3年の曲ばっかりで不満だと書いている方をよく見かけるけど、私は結構有り難かった。
おかげで、トレーニングの時に聴くアルバムが増えたよ。

私はこれからも是非このシリーズに続いて欲しいんだけれども、やっぱり一つ問題はある。
出来れば、オリジナルアーティストに歌って頂きたいのだ。
初めて聴いた曲だと全く違和感がないけど、知っているアーティストの曲だとやはり違和感はある。
平井堅なんか、そこら辺の声優に歌わせるの無理があるもんね。
そのアーティストのファンであればあるほど、不満が募るのも無理からぬ話である。

しかし、オリジナルを使うのは結構難しいんじゃないか。
今回の『2』では2曲だけオリジナルが使われているそうだけど、全部オリジナルに出来ないのは必ずしも費用が掛かるからだけではないだろうと私は思っている。
著作者・実演家人格権の問題があるのだ。

曲に銅鑼や笛をかぶせたり、ワンプレイに適当な長さに調整したりするので、権利者はこれに異議を唱える事が出来るだろう。
人格権は放棄することも譲渡することも出来ないので、危険性は常に付きまとう。
おそらく最近はレコード会社との間で、人格権を行使しない旨の契約がなされているとは思うけど、ちょっと古い曲だと難しいかもしれない。
ホントにうるさくなったのは最近のことだから。
外注したバックバンドが誰なのか判らない、といったこともあるだろう。
コンプライアンスがうるさく言われる昨今、オリジナルを使うことには結構高い障壁がありそうだ。

この障壁を乗り越えさせるものがあるとすれば、それはゲームへのリスペクト・・・だといいんだけど、実際にはそうじゃないだろうな。
各アーティストにこのゲームの素晴らしさを知ってもらえればあるいは・・・なんて考えたりもしたのだが。
やはり「押忍! 闘え! 応援団」に楽曲を提供した方が得だ、と権利者に思ってもらえることが重要だろう。
それが障壁を乗り越えさせる。
このシリーズに採用されることが大きなメリットになるならば、オリジナルアーティストがゲーム用の収録に応じてくれる可能性だってないことはない。
紅白歌合戦なんかリハーサルが超面倒らしいけど、それに価値があるなら誰だってやる。
もちろん、そのためにはこのシリーズが社会現象になるぐらい売れなければならないだろう。
『2』は『1』の3倍、約20万本ぐらい売れたみたいだけど、ちょっとこれでは弱いかな。

発売当初予想外によく売れたので、これはDSの定番ソフトになるぞ、と思ったのだが、ちょっと当てが外れた。
定番は定番でもヘビーゲーマーに対してのみの定番のようである。
やっぱり難しいのか、それとも見かけに訴求力がないのか。
人知れず、水面下で売れていても話題にはならないんだよなあ。


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