プリンス・オブ・ペルシャ 時の砂_3

この世界にたった一人の君 2005_02_07-08

 

『プリンス・オブ・ペルシャ 時間の砂』にはヒロインが登場する。
ヒロインというよりはパートナーというべきかもしれない。
彼女は一緒に戦ってくれるし、主人公では通れない隙間に入り込んで次の進路を発見してくれる頼もしい女性だ。
物語が進んでくると主人公は「彼女に結婚を申し込もう」とか独り言を呟きだすのだが、それを聞いて、ああなるほどな、と私は感じていた。(セリフはいい加減な記憶)

このゲームの舞台設定を私は完全には理解していないのだが、どうやら主人公は侵略した側の王子さまで、ヒロインは侵略された側の王女様のようである。
本来は敵対関係にあるはずの二人なのだ。
しかし、二人以外はみんな時間の砂の影響で化け物になってしまっていて、この世にもう人間は二人しかいない。(ホントはもう一人いるけど)
時間の砂を元に戻すしか事態を打開する方法はないということで、二人は協力して進むのである。

まずこの設定がイイ。
この世に二人しかいないって、キャラクターへの思い入れを深めさせる大きな力になるんだ。
人間というのは、他人を認識することで自分の輪郭を把握する生き物なので、なんとしてでも自分以外の人間が必要なのである。
正真正銘、かけがえのない女性(ひと)って感じ。

そして、なんといっても、このヒロインがスゴク骨太なのがイイ。
ゲームをプレイするのは9割方男性だから、男性の望む女性像が描かれることが多いわけだけど、男性の望む女性像には2種類ある。
それは、性欲の対象としての女性像と共に生きる人としての女性像だ。
アクションゲームみたいに生死をともにするシチュエーションは、共に生きる人として女性像を演出しやすいんじゃないか。
スゴク惹きつけられるものがあった。

「彼女に結婚を申し込もう」という主人公の言葉に、私はなんだか酷く納得していた。
ゲームの中で彼女を操作することはなく、自立的に動いている彼女と一緒に冒険しているような気になっていたからかもしれないが。
ザッピングにしなかったのは正解だった。
こういうヒロインの描き方もアリかな。



<余談>
たまたま『バイオハザード4』をやってるところなんだけど、アシュリー(救出対象。ヒロインかどうかは微妙)なんかはほとんど犬だな。
たぶんチワワあたりをイメージして創作されたんじゃないか。
もうちょっと自分で動いてくれた方が私は好みかな。
私の好みなんかどうでもいい話だが。



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