ラビリンスの彼方_2

めざせ、独り遊びマイスター! 2012_02_08

 

私はネットゲームのおもしろさが今ひとつ分からない。
知らない相手と遊ぶなんて気持ち悪いし、だいたい相手が人間だって保証すらないじゃん。
良くできたAIかもしれないわけだし。
それなら実在する友人とプレイすればイイと言われるかもしれないが、公式には友達ひとりもいないことになっているんだ、私は。
仮にいるとしてもテレビゲームで遊ぶ必要なんかないだろ。
サッカーでもモノポリーでも他にゲームはいっぱいある。
やればやったで楽しいもんだよ、ああいうのも。
私は独りで遊びたいからテレビゲームをやってるんだ。
わざわざ集まってモンハンやるとか意味が分からない。
独り万歳!
めざせ、独り遊びマイスター!ですよ。

ところで、『ラビリンスの彼方』を開始した直後にちょっと驚くことがあった。
勝手に仲間がログインしてくるのである。
事前情報を全く入れていなかったので、最初はネットにつながっているのかと思った。
すぐにNPCだと判るけどね。
主人公達は3Dダンジョンモノのネットゲームを遊んでいるうちに、ゲームが異世界とつながってしまった、という体でゲームは進行していくのである。

このゲームの目的は、たまたま谷に墜ちてきた女の子を家族の元まで帰してやることだ。
この娘と会話できないが、むこうの話は聞こえる設定である。
この女の子を助けてあげたいという気持ちがプレイヤーのモチベーションになるので、キャラクターを立たせるべく、この娘はああだこうだと勝手に話し出す。
そして独り語りする女の子にNPCが突っ込みを入れつつゲームは進行していった。
なんというか、擬似的な連帯感みたいなモノを醸し出そうとしているゲームなんだ、これは。
NPCとプレイヤー、あるいはプレイヤーと女の子はつながっているんだ、という。
私はそんなに悪くないと思ったな。

もちろん今はまだ、とてもじゃないが入れ込めるほどのレベルではない。
いかにもネットゲーでありそうな会話がちょこちょこと挟まれている程度。
でも方向としてはこれで良いんじゃないか。
実際の人間とやると、それぞれみんな都合もあるし、意思の統一も出来ないじゃん。
この娘を助けたい、という思いも同じじゃないだろうし。
気持ちよく話を進めるにはNPCで全然かまわないよ。
せっかくクラウド流行りなんだから、AIを外部で処理したっていいわけでしょ。
今時の技術をもってすれば、そこそこそれらしく会話できて、安全で気持ちよくプレイできる疑似ネットゲームみたいなモノも不可能じゃない。

箱だけ作って、後は人間同士のコミュニケーションをお楽しみください、みたいなのは私が求めるモノじゃないな。
全部創って提供して欲しい。
独りで楽しめることこそテレビゲームの最大の効能だと、私は信じて疑わないのである。


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