「いい話」とか「考えさせられる話」とか、そんなのどうでもイイじゃん、と思うようになってきた。 だって私の年になったら、もう人生の肥やしにもならないよ。 起こりうる嫌なことは大体経験してきたし、経験しなかったことはもう経験しないだろう。 もうこれ以上知らなくていい。 娯楽としてゲームをやるなら、楽しい・嬉しいだけでイイじゃん、と私は思うのである。 ところでこれから、『お結び』というゲームについて書こうとしている。 これは米のお結びと縁結びをかけたネーミングのアドベンチャーゲームであった。 Steamのお勧めに出てきたんだけど。 アクション部分が少しあるものの無視できるレベルなので、お話についてだけ。 このゲームでは、主人公である小太りのおっとりした女の子が酷い目に遭う。 事故にあって生死の境をさまよっている間、この世とあの世のはざまで生き返るために奮闘するのだが、まあだいたい嫌な目に合うのである。 こんな話に付き合う義理はない。 でも、一応最後までプレイは出来た。 なぜなら、オープニングに安心感があったから。 オープニングでは、幼少の頃の主人公が見るからに悪そうな幽霊にお結びをあげるシーンが描かれる。 そこで縁(えにし)が結ばれたわけである。 しかし、それよりなにより、こんないい子が報われないわけないじゃん。 自分が迷子になっているのに、悪霊みたいな奴のことを心配してあげるよう子なんだから。 絶対最後には救われるはず、という確信が私にはあった。 だから、最後までプレイできたのである。 最初に描いてしまうとバレバレなんだけど、それでも安心感はあった方がイイ。 今は嫌な展開が続いても最終的に損はしなさそうだ、という見通しは欲しいのである。 予定調和も悪くない。 <余談> ずっとマウスでプレイしていたのだが、メッチャ操作しづらくて敵から逃げるシーンでよく死んだ。 ラスト直前でコントローラーに替えたら超簡単に。 最初からコントローラー使えばよかった。 |