ギリシャ文字というと、読めなくて恥ずかしい思いをした記憶しかない。 物理式に使われていて、論文の日本語訳は事前に準備しておいたが、ギリシャ文字の読み方をど忘れしたことが何回かあったよ。 滅多に使わない上に、大文字と小文字で同じ読み方が2種類あるから、混乱しやすいんだよなあ。 それでもω(オメガ)は間違えない。 慣習として周波数に使われているから、最も親しみのあるギリシャ文字であるといってもいい。 今まで30年以上ωを見てきたけど、ωを見てオッパイを想像したことはなかったな。 確かに言われてみれば、おっぱいに見えなくもないか。 『オメガラビリンス』はなかなかよく出来たゲームだったな。 オッパイを上手いことローグライクなゲームに組み込んであるんだ。 この『オメガラビリンス』は、ローグライクという意味で言えば、別段どうということはないゲームである。 シレンなんかに比べたら、かなり簡単な印象だった。 特徴である「オメガ」の部分は、敵を倒したり、アイテムを売却すると得られるオメガパワーでオッパイが大きくなるというだけのことである。 笑えるのがアイテムの鑑定で、胸の谷間に未鑑定品を挟んで擦るとアイテムが縦に伸びていって、伸びきるとアイテム名が判明する。 もう明らかにパイズリ。 初めて見たときはホントに笑ってしまった。 マルチタッチを活かしているといえば、そう言えなくもない。 ただし。 実はここがこのゲームの肝でもあるんだ。 シレンなんかより簡単な分、オメガパワーのやりくりをゲームにしてるんだな。 ダンジョンの中でも合成と鑑定は出来るけど、ダンジョンの中で使えるオメガパワーは今のダンジョンで獲得した分だけ、という縛りを入れることによって。 終盤からクリア後のチャレンジステージにかけては未鑑定品が多くなるんで、オメガパワーをやりくりしなくちゃならない。 合成よりは鑑定の方が重要だったかな、私の印象では。 となると、それはつまりパイズリですからね。 ゲームの核となる部分にちゃんとオッパイが組み込まれてるんだよ。 実際にはパイズリはスキップするようになるけれども、色物部分をきっちりゲームの核になる部分に入れてきているあたりが上手いと思うな。 このゲーム、ギャル要素には実はあんまり手がかかってなかった。 おさわりモードの絵は5人のヒロインひとりにつき4枚しかない。 ご褒美的な位置づけの一枚絵は、全部足してもで30枚ぐらいしかないんじゃないかな。 後から振り返ってみると、すごく少なかった。 キャラのセリフが豊富かというとそうでもない。 ストーリーも極めて簡素。 おそらく開発費はかなり安かっただろう。 それでいながら、標準的な価格帯という意味でのフルプライスの満足感がちゃんとあった。 そこはω=オッパイが上手く機能したおかげなんじゃないかな。 これはアイディアが光る作品だった。 |