ペーパーマリオRPG

きっかけはオカマちゃん 2004_08_25

 

これは良くできたゲームだな、と感じつつも、認めたくないと思うことがある。
『ペーパーマリオRPG』をプレイしていて、何となく認めたくない感覚に私は陥っていた。
これを認めてやれないようでは、私もそろそろゲーマーとして終わりかもしれんな、と暗澹とした気持ちでプレイを進めてきた。
そんな私を救ってくれたのがビビアンちゃんだったのである。
彼女のおかけで、『ペーパーマリオRPG』の世界を楽しむことが出来るようになった。

先に私がこのゲームの何に引っかかっていたのかを書いておくことにする。

絵がいやらしいのだ。
「ペーパーマリオ」というと、ぴらぴらのマリオをイメージするかもしれないが、実はそうではない。
割と3Dに見えるのである。
キャラクターは一枚絵ではなく、パーツごとに奥行き情報を持って描かれており、陰影のついたパーツが個々に動いてアニメーションしているように見せているのだ。
「ペーパーマリオ」ではくて、「ペーパークラフトマリオ」という感じだな。
私はそれを見て、『マリオストーリー』の暖かみを捨てて、技術に走りやがったな、という感想を持った。

そう思っちゃうと、なかなか素直に楽しめない。
ゲームシステムは『マリオストーリー』とそんなに変わらないし、『マリオ&ルイージRPG』から見ると、むしろ退行している様な気がして仕方なかった。
最近、任天堂のゲームばかりやってたのも悪い方向に作用したかもしれない。

そんな私を救ってくれたのがビビアンちゃんだった。
大きなカールヘアを顔の前に垂らしているのが特徴的だ。
彼女はいじらしい子なんだ。
ゲームの内容は書かないけど、こいつはいいなと思ったのである。
ホントはちびヨッシーを連れて歩いた方が移動速度は速くなるんだけど、何となくいつもビビアンちゃんを連れて歩いていた。

ビビアンちゃんを気に入ってみると、不思議なもので『ペーパーマリオRPG』のいいところが見えてくるんだ。
雑魚キャラは処理が軽いので、驚くほど大量に表示させることが出来る。
この大量の雑魚キャラと吹き出しを使った演出は愉快だったな。
たぶん技術的にはどうってことないんだろうけど、心楽しい思いをした。
強引に名前を間違えたりするセンスも私は大好きである。
最初は鼻についた「ペーパー」であることを利用した謎解きなんかも気にならなくなってきた。

エンディングを迎えたとき、思わず拍手したな。
感動したんじゃないけど、丁寧に創りんはったなあ、と賞賛したくなったのである。
こういう気になれたのもビビアンちゃんのおかげだ。
ビビアンちゃんは最高だったな。

もっとも彼女、オカマちゃんなんだけど。
まあ、ゲームの世界でなら別に構わないのである。



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