「高速」という言葉は、「速」が入っているだけに何か物が速く動いている意味合いがあるはずである。 『高速カードバトル カードヒーロー』というタイトルを目にしたときに私が想像したのは、凄い勢いでカードが飛んできて、凄い勢いでカードを切らなければならないゲームであった。 イメージとしては『バテン・カイトス2』みたいなカードゲームを思い描いていたな。 しかし、ちょっとこれは違ってた。 思ったよりも重たいゲームであった。 このゲーム、スタートからチュートリアルが素晴らしいな、と感動していたら、延々ずっとチュートリアルだった。 ストーリーモードは要するにただのチュートリアルなのである。 私が最初感心したのは「スピードバトル」と名付けられた簡易方式のカードゲームで、その後、「ジュニア」「シニア」「プロ」と新しいルールが次々と現れた。 同じカードを使ってもルールが違うと当然戦略が違ってくるので、それぞれにチュートリアルが必要になるのだ。 さすがに「プロ」ルールあたりになると、ちょっと重かったな。 2本先取を5回やれといわれたときはもうやめようかと思った。 どうもこのゲームのタイトルに「高速」という文言が入っているのは、スピードバトルが導入されたからのようである。 しかし、対戦が早く終わるだけで別に高速って感じじゃない。 熟考したって構わないんだから。 しかも、明らかに創り手はもっと上のルールでプレイしてもらうことを望んでおり、スピードバトルはあくまでステップアップのために創られたように思える。 最終的に印象は始めたときよりも少し悪くなったな。 とにかく重かった。 「高速」という言葉に似つかわしくない重さだった。 もっとスピードバトルを前面に押し出した方が良かったんじゃないか。 あるいはカードを切ることに時間制限を入れてみるとか。 別のゲームになっちゃうけど。 非常に上手くルール作りをしてあるカードゲームだと思うので、お友達とやればまた感触は全然違ったモノになるだろうとは思う。 スピードバトルでは到底物足りないから、自ずとプロルールになるだろうな。 しかし、お友達のいない私にはちょっと重たいのである。 |