FF8をプレイする前から、私はある1つの予測を持っていた。 それは、おそらく誰も死なないであろう、という予測だ。 概ね合っていた様に思う。(もちろんメインな登場人物に限るけれど) 前作FF7では、まま人が死んだ。 極めつけにヒロインまでが中盤で命を落とす。 確かにプレイ的に気持ちが盛り上がった。 なんちゅうつまんないゲームだ、と思いながらプレイしているときに訪れる、ヒロインの突然の死は私を激しくゲームへと引き込んだ。 それは認めなくてはならない。 しかし、エンディングを向かえたとき、プレイヤーは達成感に浸れただろうか? 私は浸れなかった。 納得行かない気持ちで一杯だったように記憶している。 世界中に何百万と存在するFF7のプレイヤーは、誰一人彼女を救うことは出来なかったのだ。 たとえ彼女の意志は生き続けたとしても、納得は出来ない。 私は、次の作品ではこういう展開にして欲しくないと思っていた。 FF8が盛り上がりに欠けるゲームだというのは確かだと思う。 私の周りのプレイヤー達の共通した感想だ。 だけれども、エンディングを向かえたときの、このさわやかな気持ちはなんなんだろう? 私は何度も何度も繰り返しエンディングを眺めた。 一度ならず敵に回ったキャラクターが屈託なく笑っている。 追憶に生きる人も、追憶の中でだけ生きている人も、そして今を生きている人達も、みんなが新しいこれからを求めている。 そして、皆に未来は約束されているのだ。 誰も死ななくて済むのなら、その方がいい。 話を面白くするために、敢えて殺すようなシナリオは読みたくない。 プレイを終えたとき、心が温かくなるゲームがいい。 そんな気がする。 |