これは評価を変えなければいけないな。 DC版『サクラ大戦2』をプレイし終わって、そんな気がしている。 おそらく、このゲームは色あせない。 5年か10年したら、私はまたもう一度やりたくなっているだろうし、そのまた5年後10年後にもプレイしたくなるかもしない。 もちろん生きていたらの話だが。 やはり予備のドリームキャストは大事に取っておかなければ。 このところ、『サクラ大戦2』を進めてきた。 時間がなかったので、ほんの少しずつ少しずつなのだが。 これがすごく面白かったのである。 不思議なことに、私の記憶とこれは食い違っているのだ。 SS版をやっていたときは、本当にイヤなゲームだった。 もう本当に。 とにかく全員クリアしなくちゃと思っていたので、腹が立って腹が立って仕方なかった。 「くだらん戦闘シーン何回も何回もやらせやがって、コンチクショー!」 もっとも、結局半分ぐらいでギブアップしたんだけど。 ところが、今回はそうは思わなかった。 DC版になって多少快適になっているからかもしれないが、『サクラ大戦3』とはまた違うゴージャスさを感じながらプレイすることになったのである。 こんな贅沢なギャルゲーは他にあっただろうか? SS用に開発されたゲームならではの贅沢さなのだ。 プレイしていて目に付くのは、使い回しの効かない一枚絵の多さ。 しかもクオリティーが高い。 そして、必殺技がムービーではなく、プログラムで組んである。 いかにも職人さんの手仕事だな、という感じ。 おそらくSSではムービーにシネパック(注)しか使えないし、3Dを扱うだけのパワーもないし、キャラの魅力を引き出すにはこうするしかなかったのだろう。 この判断は正解。 『サクラ大戦3』の「CGとアニメの融合」とは次元が違う。 それ故に、これは色あせない。 3DCGはどんどん進化していくけど、SSの次元は頭打ちだから。 頭打ちの中で、SSの処理能力の中で、最高のモノを作ろうとした。 それが『サクラ大戦2』なのだろう。 これは半ば確信なのだが、PS2でそのまま発売しても、他のギャルゲーに見劣りすることはあるまい。 もちろんどこまで行っても、あの戦闘パートだけはどうにもならないんだけど。 正直言いますとね、私イヤだったんですよ、「サクラ大戦」がSSの看板タイトルなのは。 ファミ通の読者アンケートでいつまで経っても「サクラ大戦」が上の方にあると、「やめてくれよ」って思うでしょ、普通。 ギャルゲーが看板って、やっぱ寂しいわけです。 如何に私がギャルゲーマーとは言っても。 しかし、こりゃ仕方がないよね。 ここまでのモノ創られたら、文句言えません。 全面降伏します。 ただし、とりあえず今はもうやりませんよ。 これ以上やると、またイヤなゲームに戻っちゃうので。 <注> シネパック:SSで使われていた動画圧縮方式。CPU負荷が小さく、かつデータも小さくなるのはありがたいが、その分画質は荒い。 |