サクラ大戦2

色あせない 2002_06_24

 

これは評価を変えなければいけないな。
DC版『サクラ大戦2』をプレイし終わって、そんな気がしている。
おそらく、このゲームは色あせない。
5年か10年したら、私はまたもう一度やりたくなっているだろうし、そのまた5年後10年後にもプレイしたくなるかもしない。
もちろん生きていたらの話だが。
やはり予備のドリームキャストは大事に取っておかなければ。


このところ、『サクラ大戦2』を進めてきた。
時間がなかったので、ほんの少しずつ少しずつなのだが。
これがすごく面白かったのである。
不思議なことに、私の記憶とこれは食い違っているのだ。

SS版をやっていたときは、本当にイヤなゲームだった。
もう本当に。
とにかく全員クリアしなくちゃと思っていたので、腹が立って腹が立って仕方なかった。
「くだらん戦闘シーン何回も何回もやらせやがって、コンチクショー!」
もっとも、結局半分ぐらいでギブアップしたんだけど。

ところが、今回はそうは思わなかった。
DC版になって多少快適になっているからかもしれないが、『サクラ大戦3』とはまた違うゴージャスさを感じながらプレイすることになったのである。
こんな贅沢なギャルゲーは他にあっただろうか?
SS用に開発されたゲームならではの贅沢さなのだ。

プレイしていて目に付くのは、使い回しの効かない一枚絵の多さ。
しかもクオリティーが高い。
そして、必殺技がムービーではなく、プログラムで組んである。
いかにも職人さんの手仕事だな、という感じ。
おそらくSSではムービーにシネパック(注)しか使えないし、3Dを扱うだけのパワーもないし、キャラの魅力を引き出すにはこうするしかなかったのだろう。
この判断は正解。

『サクラ大戦3』の「CGとアニメの融合」とは次元が違う。
それ故に、これは色あせない。
3DCGはどんどん進化していくけど、SSの次元は頭打ちだから。
頭打ちの中で、SSの処理能力の中で、最高のモノを作ろうとした。
それが『サクラ大戦2』なのだろう。
これは半ば確信なのだが、PS2でそのまま発売しても、他のギャルゲーに見劣りすることはあるまい。
もちろんどこまで行っても、あの戦闘パートだけはどうにもならないんだけど。


正直言いますとね、私イヤだったんですよ、「サクラ大戦」がSSの看板タイトルなのは。
ファミ通の読者アンケートでいつまで経っても「サクラ大戦」が上の方にあると、「やめてくれよ」って思うでしょ、普通。
ギャルゲーが看板って、やっぱ寂しいわけです。
如何に私がギャルゲーマーとは言っても。
しかし、こりゃ仕方がないよね。
ここまでのモノ創られたら、文句言えません。
全面降伏します。

ただし、とりあえず今はもうやりませんよ。
これ以上やると、またイヤなゲームに戻っちゃうので。



<注>
シネパック:SSで使われていた動画圧縮方式。CPU負荷が小さく、かつデータも小さくなるのはありがたいが、その分画質は荒い。


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