NiGHTS

たとえ評価は引きずられても '99_06_11

 

SSの中期を支えたゲームに「NiGHTS」がある。
私が初めて『誰かに話を聞いて欲しい』と思ったゲームでもある。
いまこうして書いている原点と言えるかもしれない。

なぜ『話を聞いて欲しい』と思ったかというと、欧米であまり売れなかったから。
日本では40万本しか売れなかったが、海外では「ソニック」の様にブレイクす
ると勝手に決め込んでいた。

それは以下のような論理に基づいていたのだ。
1.「NiGHTS」は素晴らしい
2.でも日本人はRPGばっかりやってるへなちょこだから理解できない
3.頑張ってゲームすることを忘れていない欧米の人には馬鹿受け
4.しかも、教育的にグッド!(ストーリー的に)
いま考えると、自分自身の感覚である1.を一般に拡張してしまっている事に気
づくのだが、当時はわかっていなかった。
恥ずかしい話である。

しかし、当時私はセガのBBSに足繁く通っていたが、「NiGHTS」を悪く言う記
事を読んだことがないのも確かだ。
いまでも「NiGHTS」は素晴らしいゲームだったと思う。
ただ一つだけ、こういう記事を読んだことがある。
どなたが書いたものか、今となっては記憶にない。

要約するとこういうことである。
「皆さん、ナイツに対する評価が高すぎませんか?
 決して悪いゲームだと言っているわけではないんです。
 おそらくゲーム部分を作っている人達ですら思いも寄らなかったであろう、素
 晴らしいエンディングムービーに引きずられて、評価が高くなりすぎているん
 じゃないでしょうか?」

私には思い当たることがあった。
当時私は毎日、「NiGHTS」をワンプレイしてから寝ていた。
プレイする面はいつも同じ。
そう、最後の面。
ワンプレイして、エンディングを見て、気持ちよくなって寝ていた。
あるところまではランク上げに一生懸命になったが、結局エンディングばかり見
ていた様なものだ。
確かに私の「NiGHTS」評はエンディングに引きずられていた。

いま私はFF8を高く評価したいと思っている。
実際の所、こんなものが売れていいのか?と疑問に思いながらプレイしていた時
間が、これほど長かったのにだ。
明らかにエンディングに引きずられて評価が高くなっている。

でも、それでいいと思う。
「NiGHTS」だって、FF8だって、どうにかこうにかプレイヤーである私を最後
まで連れてきたんだ。
その努力を惜しんではいなかった。
プレイを終えたときに感動できたら、それはそれで素晴らしいゲームだとしてし
まっていいんじゃないか。
たとえ評価はひきずられても。


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