ゲームの続編は大抵前作より複雑になっているものである。 狭義のゲームってのは要するに負荷なのだが、慣れると負荷が小さくなるので、続編ではより大きな負荷をかける必要が出てくるからだ。 続編と銘を打つからには、前作をプレイした人を対象にせざる得ないわけで、これは致し方のないことだった。 それが故にゲームの世界は閉塞してきたのだが。 一方で、最近新しい流れが出来つつあった。 おそらく携帯電話用のゲームから始まったのだと思うのだが(私は携帯電話で遊んだことないけど)、いわゆる「ミニゲーム」が創られるようになった。 作品としては小さくても、その分値段も安いから、バランス取れてるでしょ?というのである。 ところが、これは必ずしも正解ではなかったようだ。 値段は安いけど、ゲームとしての喜びもあまり大きくなかったらしく、ムーブメントを起こすようなゲームは出てこなかった。 そこにNDSが登場して、いわゆるミニゲーム的なんだけど、デバイスを変えることによって新しい喜びと価値を創造した。 私たちはそれをいま目の当たりにしている。 実は私は『バテン・カイトス2』について書こうとしている。 据え置きであるGC用のゲームついて。 というのは『2』はちょっと異質なのである。 続編なのに、むしろゲームが簡略化されているのだ。 前作に引き続き属性はあるのだが、特殊攻撃だけになって、反対属性による打ち消しがなくなった。 これによって、使えないカードが貯まっていくのもふせげるし、デッキを組むのも簡単になった。 実際に遊んでみて、脳みそにかかる負荷は3割ぐらい軽減したような気がする。 その代わり、テンポアップさせることで、単位時間あたりのゲームは減らさない。 ことによると増えているぐらいかもしれない。 ゲームを減らしても、時間を短くしてやれば良いんだ、という発想は今風だな。 ゲームをミニにしても、負荷とそこから得られる喜びが見合えばいい、という発想。 で、さらにインチキ麻雀みたいにカードを積み込んでやる。 そうすると、テンポよくコンボが発生して、プレイヤーの努力に対して、より大きな喜びを与えることが出来るのだ。 これはよく出来たゲームだな、と感心しながらやってきた。 クリアして大満足のゲームだったな。 ただ2回ほど、いたずらに戦闘を長引かせるボスが出てきて、ちょっと辟易した。 ディスク2枚目の頭なんかは壁を設定する位置としては納得できるし、防御カードを組み込ませよう、とか、全体攻撃のカードを組み込ませよう、という意図は分かる。 ただし、明確な意図を持って、この忙しいゲームシステムを構築したのであれば、こういう敵は創らないかな、とも思った。 だってデッキが悪いと延々倒せないからね。 この密度で1時間戦い続けるなんて、ちょっとあり得ない。 ダメならダメで早くゲームオーバーにして欲しかった。 今時の流れを意識して構築されたゲームなのか、と言えば、多少「?」マークが付くかもしれない。 偶然なのかな? |