ネコトモ、3DS版

猫なのに猫じゃない 2018_12_09

 

時代は猫。
飼い主の数ではまだ犬の方が多いという記事をどこかで読んだ記憶はあるのだが、少なくともネット上では圧倒的に猫。
何かというと、可愛い猫の写真、おかしな猫動画、猫あるいは猫の擬人化アニメ、に我々は遭遇するのである。

ついこの間も私は、「ねこねこ日本史」というアニメを見つけて、シーズン1から全部観てしまった。
基本的には日本史を史実に沿って説明するのだが、登場人物がほぼ猫。(一部マムシや鴨など、あだ名や名前に動物名が入った人物だけその動物になる)
猫だから、すぐに寝る、忘れる、飽きる。
猫だから仕方がないよね、で全て終わっていくアニメであった。
ネトウヨとか歴史ファンが怒りそうだけど、まあ、猫だから許されるんだろう。
それが証拠に、支払い拒否に怯えるNHKが現在もなお放送し続けている。
折角猫を使うんだから、猫ならではの要素を盛り込むのは当然といえば当然なのかもね。

ところで、『ネコトモ』の話である。
3DSの使い道を考えていて、もう遊びたいゲームもないし、ずっとスリープにしておいて、時折ちょっとだけ遊ぶ、という使い方しか思いつかなかった。
それにぴったりそうだったのが『ネコトモ』。
だから、敢えてNS版ではなく、3DS版を買った。

しかしやってみたら、そういうことじゃなくて、根本的なところに問題があるのに気付かされた。
2匹の猫は確かに可愛い。
でも、これは猫じゃないよ。
ちゃんとしすぎ。
メチャメチャ人間に気を遣うし、よく働くし、寝ないし、猫なのに人間が出来すぎだろ。
果たして、これに魅力があると言えるのかな?
猫なんだから、もっと気ままな方がいいんじゃないのか。
エサもらうときだけすり寄ってくるけど、それ以外はこっちから必死にアプローチしないと構ってくれない、ぐらいの方が受けそうな気がするのだが。

元々が『クマトモ』の派生作品だから、こういう作りになったのかな。
癒やしを求めるとこうなる、と。
しかし、猫に求める癒やしって、そういうんじゃないだろって思うんだ。
もっと奔放でいいんじゃないの。
人間がいようがいまいが勝手に暮らしていて、エサだけ要求するようなキャラでいい。
その代わり放置しておいてもいい、でも少し野生に返る、とか。

たぶんモノホンの猫だと思うからいけないんだ。
猫型ロボットとか、猫っぽい容姿の宇宙人とかいう設定なら、あるいは受け入れやすいかもしれない。
そもそも猫が喋るなんてオカシイわけだし、そう思って遊ぶか。


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