これはいつも私が主張していることに反するのだが。 意外と面白かった、『なつもん』。 フィールドを走り回ることがまったく嫌じゃなかったのである。 子供にとっては夢中で走り回ること自体が目的だからなのかな。 こんなに面白く感じられると思ってなかった。 このゲームをプレイしたのは、ホントにたまたま。 なんにもプレイしたいゲームがなくて困っているときに、パッケージのデザインが何となく目を引いたからという程度の理由でプレイしたのである。 やってみたら、ゲーム内容はちょっと意外だったな。 最近のゼルダみたいにオープンフィールドで、やたらと壁を登らされるゲームだった。 しかも、主人公の子供は高いところから落ちても死なないし、海でおぼれることもないし、リンクみたいに滑空できるし、想像をはるかに超える内容だったな。 予想外だったせいか、すごく面白く感じた。 見た目がショボいわりに、手触りが良いところも意外だった点の一つ。 目的が分かりやすく創られているのもイイ。 イベントや収集要素が明示されているので、とりあえず何をしたらいいのかすぐにわかる。 目の前の目標を達成すべく、夢中になって走り回っていると一日がすぐに終わる感じ。 嫌だなとか、時間の無駄だなとか、思う暇もなかった。 なんといっても一番良かったのは、登場人物たちだろうね。 魅力的な人ばっかりだったな。 テキストが上手い、というか、今風に言うとエモい。 子供に合わせて喋ってくれているかと思いきや、時々大人の機微に触れたりするのだ。 次は何をしゃべってくれるのかと、話しかけるのが楽しみになった。 最初は何となくやっていたのだが、最後の方は終わるのが嫌で、あえてペースを落とした。 8月25日ぐらいから、もう終わっちゃうって感じがしてね。 一周プレイして、イベントは7割がたクリアしたのかな。 収集要素は6割ぐらいか。 もう一周やろうと思えば、余裕で出来そうな気はする。 でも、同じことを今すぐやるより、来年またやった方が良いような気もしているのだ。 20世紀最後の夏休みは永久に変わることがないのだから。 きっと、このゲームは来年の夏も私を歓迎してくれることだろう。 |