これは面白いわ、『ELITE BEAT AGENTS』。 『Elite Beat Agents』というのは、『押忍!闘え!応援団』の北米版のこと。 今は通販で簡単に手に入るのである。 いい時代になったものだ。 北米版といっても、内容は単なるローカライズではなく、曲からストーリーまで別物になっている。 ただし、システムは同じ。 前奏のショートカットなど、日本ユーザーからの要望が反映されている部分もあるが、まあ、大体同じである。 やってみた感覚もそんなに変わらなかった。 思わず一気に「Hard ROCK!(いわゆるvery hard)」までクリアしちゃったけど、難しければ難しいほど熱いものがこみ上げてくる感覚はあったな。 この辺も『押忍!闘え!応援団』と同じだ。 しかし、やっぱりお国が変われば、どうしたって変わる部分もある。 どうも「応援団」という概念は北米にはないらしい。 悩める人々を救うのは、「ELITE BEAT AGENTS」とかいう黒ずくめのMIB(メンインブラック)みたいな男達である。(チアもいるけど) しかも、応援する、という行為に特別の効果を見出しているわけではないようだ。 うおぉぉりゃあぁぁぁ〜って感じで困難に立ち向かうのではなく、リズムに乗って楽しく攻略してしまう事が多い。 日本人なら「頑張って!」というシーンで、外国の人は「take it easy」と言うなんて話をよく耳にするけど、勝手に期待を背負わせるような行為は余りウケないんだろうな。 いかにもアメリカ人らしいバカさ加減に爆笑しつつも、感動で泣けるシーンは少なかった。 だいたい話の内容は理解できているつもりなのだが・・。 やっぱり「応援団」というコンセプトにはちょっと及ばないかな、「ELITE BEAT AGENTS」では。 なんでまた、歌って踊って話が解決するのか、いまいちピンとこないもの。 エンディングテロップを見ていると、ほとんど日本人スタッフで創っているようだ。 こういう風にした方が北米にあうだろうな、と日本人が思うセンスなのかもしれない。 なるほど、ヤンキー向けだよなって感じはしたな。 <追加 2006_11_30> ファイヤーゴーレムが「カボーン!!」ってぶっ壊されるのもお国柄かな。 悪者が必要だし、悪者は死んでもイイみたいな。 あいつ、結構可愛げあるんだけど。 <追加2 2006_12_14> 子供と動物が出てくる話が異様に多い事に気が付いた。 向こうの人たちに合わせた幸福のイメージなんだろうなあ。 微笑ましい話が多いよ。 幽霊話の女の子の笑顔なんか、眩しすぎ。 あれは卑怯だ。 『ELITE BEAT AGENTS』で泣けたのはあれだけだったな。 ただし、泣けるのは最初の一回だけで、『押忍!闘え!応援団』のラストステージみたいにやればやるほど気持ちが高まっていくのとは全然違う。 <後日談 2007_06_27> そういえば、『応援団2』のラストはまた自然が相手だったな。 敵は出てこない。 あくまで自然を応援するところが、日本的といえば日本的とも言える。 |