ELITE BEAT AGENTS

お国変われば 2006_11_14

 

これは面白いわ、『ELITE BEAT AGENTS』。
『Elite Beat Agents』というのは、『押忍!闘え!応援団』の北米版のこと。
今は通販で簡単に手に入るのである。
いい時代になったものだ。

北米版といっても、内容は単なるローカライズではなく、曲からストーリーまで別物になっている。
ただし、システムは同じ。
前奏のショートカットなど、日本ユーザーからの要望が反映されている部分もあるが、まあ、大体同じである。
やってみた感覚もそんなに変わらなかった。
思わず一気に「Hard ROCK!(いわゆるvery hard)」までクリアしちゃったけど、難しければ難しいほど熱いものがこみ上げてくる感覚はあったな。
この辺も『押忍!闘え!応援団』と同じだ。

しかし、やっぱりお国が変われば、どうしたって変わる部分もある。
どうも「応援団」という概念は北米にはないらしい。
悩める人々を救うのは、「ELITE BEAT AGENTS」とかいう黒ずくめのMIB(メンインブラック)みたいな男達である。(チアもいるけど)
しかも、応援する、という行為に特別の効果を見出しているわけではないようだ。
うおぉぉりゃあぁぁぁ〜って感じで困難に立ち向かうのではなく、リズムに乗って楽しく攻略してしまう事が多い。

日本人なら「頑張って!」というシーンで、外国の人は「take it easy」と言うなんて話をよく耳にするけど、勝手に期待を背負わせるような行為は余りウケないんだろうな。
いかにもアメリカ人らしいバカさ加減に爆笑しつつも、感動で泣けるシーンは少なかった。
だいたい話の内容は理解できているつもりなのだが・・。
やっぱり「応援団」というコンセプトにはちょっと及ばないかな、「ELITE BEAT AGENTS」では。
なんでまた、歌って踊って話が解決するのか、いまいちピンとこないもの。

エンディングテロップを見ていると、ほとんど日本人スタッフで創っているようだ。
こういう風にした方が北米にあうだろうな、と日本人が思うセンスなのかもしれない。
なるほど、ヤンキー向けだよなって感じはしたな。



<追加 2006_11_30>
ファイヤーゴーレムが「カボーン!!」ってぶっ壊されるのもお国柄かな。
悪者が必要だし、悪者は死んでもイイみたいな。
あいつ、結構可愛げあるんだけど。



<追加2 2006_12_14>
子供と動物が出てくる話が異様に多い事に気が付いた。
向こうの人たちに合わせた幸福のイメージなんだろうなあ。
微笑ましい話が多いよ。
幽霊話の女の子の笑顔なんか、眩しすぎ。
あれは卑怯だ。
『ELITE BEAT AGENTS』で泣けたのはあれだけだったな。
ただし、泣けるのは最初の一回だけで、『押忍!闘え!応援団』のラストステージみたいにやればやるほど気持ちが高まっていくのとは全然違う。



<後日談 2007_06_27>
そういえば、『応援団2』のラストはまた自然が相手だったな。
敵は出てこない。
あくまで自然を応援するところが、日本的といえば日本的とも言える。


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