ミステリーホーム、ミステリープリズン、ミステリービレッジ

タッチパネルの功績 2013_02_13

 

折角アンドロイドタブレットを買ったんだから、ゲームでも遊んでみるか、と思った。
しかし、さすがは得体の知れない機種だけあって、メジャーどころはほとんど動かないな。
どうもアンドロイドのアプリにはデバイス依存があるらしくて、大手が作っている派手なヤツはみんな蹴られてしまう。
安物だから使ってるチップがマイナーなのかもしれん。
それでもアドベンチャーゲームみたいにあんまりパフォーマンスが必要ないものなら動くのかなーと思って検索をかけていたら、どきゅーん!と胸を打ち抜かれる画像を見つけた。
緑の線画のみで描かれたゲーム。
見るからに『ミステリーハウス』的な雰囲気で、その名も『ミステリーホーム』。
いかにもパクリっぽいが、むしろ意識してそうしたようである。
ダウンロードしてみたら、ちゃんと動いた。

もっともタッチパネルを使う以上、コマンドを入力する必要はない。
5つの動詞とアイテムを組み合わせるだけである。
[動詞+名詞]もしくは[動詞+名詞 withアイテム]のパターン。
動ける範囲が狭いので、地図を書かなくても私は覚えられたし、出来ることの組み合わせ自体はそれほど多くない。
その代わり、ダミーアイテムをたくさん用意した上で、持ち物の数に制限を入れることによってゲームを担保している。
さすがによくわかってらっしゃる、という感じ。
持ち物に制限があるからこそ、プレイヤーはイメージせざるを得ない。
これを持っていったら、こうなるんじゃないかな?ってね。
制限がなかったら、総当たりで何とかしようとしちゃうでしょ。
やや突拍子もない展開もあるんだけど、私は楽しかったな。
私が求めていたものはこれだよ。
絵なんて適当でイイんだ。

この作品には『ミステリープリズン』『ミステリービレッジ』と続編があるんだが、全3作一気にクリアしてしまった。
個人で作っているそうだけど、ちゃんと進化もしていた。
『ビレッジ』ではマルチエンドが採用されているし、ダミーアイテムにもクリアには関係ない使い道が用意されていて、ちょっと面白い。
大したもんだ。

このシリーズに限らず、タブレットゲームの世界では「脱出もの」と呼ばれるジャンルが確立しているんだそうである。
全然知らなかった。
たぶんタッチパネルのおかげなんだろうね。
コマンド入力の部分をタッチパネルで置き換えられる。
しかも、お手軽にプレイできるから、それほど凝った作りでなくても満足してもらえる。
そこに自由な開発環境なんかが加わって、一大ジャンルに成長したんだろう。
まるで8ビットパソコン時代のアドベンチャー文化が復活したようで、嬉しい限りだな。


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