折角アンドロイドタブレットを買ったんだから、ゲームでも遊んでみるか、と思った。 しかし、さすがは得体の知れない機種だけあって、メジャーどころはほとんど動かないな。 どうもアンドロイドのアプリにはデバイス依存があるらしくて、大手が作っている派手なヤツはみんな蹴られてしまう。 安物だから使ってるチップがマイナーなのかもしれん。 それでもアドベンチャーゲームみたいにあんまりパフォーマンスが必要ないものなら動くのかなーと思って検索をかけていたら、どきゅーん!と胸を打ち抜かれる画像を見つけた。 緑の線画のみで描かれたゲーム。 見るからに『ミステリーハウス』的な雰囲気で、その名も『ミステリーホーム』。 いかにもパクリっぽいが、むしろ意識してそうしたようである。 ダウンロードしてみたら、ちゃんと動いた。 もっともタッチパネルを使う以上、コマンドを入力する必要はない。 5つの動詞とアイテムを組み合わせるだけである。 [動詞+名詞]もしくは[動詞+名詞 withアイテム]のパターン。 動ける範囲が狭いので、地図を書かなくても私は覚えられたし、出来ることの組み合わせ自体はそれほど多くない。 その代わり、ダミーアイテムをたくさん用意した上で、持ち物の数に制限を入れることによってゲームを担保している。 さすがによくわかってらっしゃる、という感じ。 持ち物に制限があるからこそ、プレイヤーはイメージせざるを得ない。 これを持っていったら、こうなるんじゃないかな?ってね。 制限がなかったら、総当たりで何とかしようとしちゃうでしょ。 やや突拍子もない展開もあるんだけど、私は楽しかったな。 私が求めていたものはこれだよ。 絵なんて適当でイイんだ。 この作品には『ミステリープリズン』『ミステリービレッジ』と続編があるんだが、全3作一気にクリアしてしまった。 個人で作っているそうだけど、ちゃんと進化もしていた。 『ビレッジ』ではマルチエンドが採用されているし、ダミーアイテムにもクリアには関係ない使い道が用意されていて、ちょっと面白い。 大したもんだ。 このシリーズに限らず、タブレットゲームの世界では「脱出もの」と呼ばれるジャンルが確立しているんだそうである。 全然知らなかった。 たぶんタッチパネルのおかげなんだろうね。 コマンド入力の部分をタッチパネルで置き換えられる。 しかも、お手軽にプレイできるから、それほど凝った作りでなくても満足してもらえる。 そこに自由な開発環境なんかが加わって、一大ジャンルに成長したんだろう。 まるで8ビットパソコン時代のアドベンチャー文化が復活したようで、嬉しい限りだな。 |