カセキホリダー ムゲンギア

3Dの呪縛 2014_03_06

 

続編も三作目ともなれば、そりゃ何か変えざるを得ないだろう。
変えるからには、その部分がより面白くなると思って創り手は変えているはずだ。
しかし、どうもそうは思えない。
どうでもいい要素を足して、大事なところを薄めてきた気がするんだ。
その理由を考えると、やはり行き着くところはあれだった。


私は化石が掘りたくて、「カセキホリダー」をやってきた。
もちろん、この度発売された『カセキホリダー ムゲンギア』においても、化石を掘ることを私は楽しみにしていたのである。
ところが、どっこい。
どうも今回はあまり掘る部分を重視していないように思われる。
最初のうちは時間が足りなくて、ハンマーでざっくり削っていかざるを得ないのだが、今回の骨はキズがつきやすい。
それでも95%ぐらいまでは割と簡単にできるのだが、100%はちょっと無理な感じ。
しかし、95%でも100%でも、恐竜のレベルに与える影響はあんまり差が無いんだよね。
戦って、いくらでも経験値稼げるから。
化石が埋まっている場所が大体決まっているところからしても、同じ化石を何回も掘らせる意図はないように思われる。
つまりその部分においてはゲームが落ちている、ということだ。
その代わりにバトルに比重が移ってるんだろう。
私だったら、95,96.97...と100に近づくにつれて、レベルに与える影響を非線形に大きくするような仕組みにして、掘る部分にフォーカスしたいところなんだが。
私は100%目指して何回でも掘りたいんだ。

それ以外にも、移動にバギーを使うところが大きな変化である。
化石掘るのになんでバギーで走らされるんだろう?と最初は不思議で仕方なかった。
どうもバギーで化石が埋まっているところまで辿り着くことをゲームにしようとしてるらしいんだ。
高速エンジンを積んで、ジャンプ台から飛ばないと辿り着けない場所にレアな化石が埋まってたりするところを見ても。
でも、バギーを運転することが面白いとは私には思えない。
重要なレーダーがLボタンに割り当てられているところをみると、Rボタンのドリフトの方が重要だと創り手は思っているらしいのが、それは違うんじゃないかな、軽重が。
移動することより、探すことの方が大事なんじゃないのか。

なんでこんな風に変わったのか、を考えると、やっぱり上に上に行ってるとしか思えない。
バトルもバギーも上でしょ。
どうしても上画面を使いたいんじゃないか。
DSからの進化で一番大きいのは裸眼3Dだといえば確かにそうだし、解像度も上の方が高い。
そこへフォーカスしようと、未だに、それも外注とはいえ任天堂のゲームがそこへフォーカスしようとしているように私には思われる。
くどいけども、私は下を使うべきだと主張したい。
下に比重を持ってきてこそ3DSは活きる。

しかしこの期に及んで任天堂が上に拘るからには、もう3Dの呪縛からは逃れられないのかもしれん。
丸3年経ってもこの有様だからな。
いったん設計しちまったからには、あくまでそこに拘るということなのか。
間違いを認めることも時には必要なんじゃないかと私は思うのだが。



<後日談 2014_03_11>
最後までシナリオを進めた感触だと、どうやら相当低い年齢層を狙ってるみたいだな。
10歳以下ぐらいの感じ。
車を運転させるのは、子供を喜ばせるためかもしれん。
今どきの子供がそんなことで喜んでくれれば良いのだが。



<後日談2 2014_09_06>
New3DSが発表された。
やっぱり任天堂の奴ら、3Dを諦めてないらしい。
どうしてんだろ?
子供は3Dで喜んでるというデータでもあるのかな?
ホントにそうなら仕方ないけどなあ。


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