アンチャーテッド 黄金刀と消えた船団

映画体験 2009_11_02

 

東京に来てもう14年になるが、私は一度もディズニーランドに行ったことがない。
行きたいとも思わないしな。
部屋の中でゲームしている方が私は楽しいのだ。

しかし、ユニバーサルスタジオになら一度行ったことがある。
といっても、大阪ではなく、ロスのユニバーサルスタジオで、しかも15年ほども前のことだが。
米国に駐在していた兄の所へ行ったときに連れてってもらった。
あの当時はバックトゥーザフューチャーズライド?とかいうのが一番人気だった。
朝一で並んだら、初回に乗車したのが全員日本人でびっくりしたものである。
今でもあるのかどうか知らないが。

「バックトゥーザフューチャーズライド」は、10人乗りぐらいの車体の前に大スクリーンが置いてあって、画面に合わせて車が揺れたり傾いたりするアトラクションであった。
私の記憶によればだが。
あれはバーチャル技術を使って映画体験を提供する、というエンターテイメントの走りだったように思う。
画面が傾くと、車体がほんのちょっと傾くだけで、まるで車から放り出されるような感覚になってドキドキする。
足下だけ見ていると、実はごく僅かに傾いているだけなんだけど。
視覚と平衡感覚の相乗効果で、ホントに映画のワンシーンを体験しているような気分になるのである。

なんでこんな話を書いているかというと、『アンチャーテッド 黄金刀と消えた船団』をプレイしていて、これは今までのビデオゲームとは少し違うのかな、という気がしたからである。
ゲームの範疇に入るものであることは間違いなんだけど、映画体験を提供するエンターテイメントと捉えた方がいいような気が私はしていた。

基本的には、「トゥームレイダー」あたりでやっていたことを、良くあるTPSのシステムに乗っけて分かりやすく提示したもののように思われる。
ただ映画体験をしてもらうことが主題だから、詰まっていては意味がない。
どんどん進ませる。
能力がある人しか先に進めません、ということではいけないのである。

また、シーンごとに見せ方も工夫されているように思える。
かなり動ける範囲が限定されているので、見え方もある程度限定できるようだ。
綺麗な構図を連続して、それも自分の意志で見ているような気分になる。
さらに、敵に腕を取られて、返し技に入るところでプレイヤーにシンクロ感を与えるべく、スローを入れたりズームアップを入れてるな。
流れ的には初めから決まっているんだけど、それを自分でやってる気にさせる構成になっているように私には思われた。

どうも従来型のゲームの延長という感覚で捉えるよりは、アミューズメント施設のアトラクションの延長としてとらえた方が正しいのではないか、と私は思うのである。
自分のプレイに関して、私はこういう風にプレイしたよ!といいたくなるゲームではなかった。
だって、みんなほとんど同じ体験をしているはずだから。
だから、「あー面白かった」という感想だけが残ったわけである。
もちろん、ネット対戦はやってないので、やってる方とはまったく違うんだろうけど。


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