采配のゆくえ

ワクワクしすぎて 2008_11_06

 

石田三成といえば、関ヶ原の戦いで事実上西軍の盟主だった男である。
佐和山19万石の分限で徳川家康に立ち向かったんだから、なかなか大したものじゃないか。
通常の日本人的な感覚からすれば、石田三成は歴史上好感をもって迎えられるはずである。
しかし、あんまり好かれているようには見えないな、ドラマなんかの描き方を見ると。

彼が行政畑の人間だったからかな、人気がないのは。
戦場を駆け回る武将の方が人気が出る。
それに秀吉がおかしくなった晩年、忠実に秀吉の世迷い事を実現すべく取りはからったことも彼にとっては不幸だった。
朝鮮出兵では有力な武将達から相当恨まれたそうである。
人気がある秀吉の負の部分を肩代わりしたような感じなのかもしれないな。
実際、秀吉子飼いの武将達は秀吉を恨むことは出来ないから、代わりに三成を恨んで気を晴らすようなところもあったろう。

そんな石田三成を主人公にしたゲームがあるという。
関ヶ原の戦いを西軍勝利に導くんだそうだ。
その名も『采配のゆくえ』
全くノーマークだった。
これは是非やってみたいゲームである。

プレイし始めると、いきなり島左近が出てきた。
島左近というのは、三成が4万石の身代だった頃に2万石を与えて召し抱えた武将である。
戦国末期には多く武将が浪人した。
信長・秀吉と続く統一事業が進むにつれて多くの戦国大名が潰れたからである。
その反面成り上がり大名も多く、有名な浪人武将を召し抱えることが一種のステータスになった時代でもあった。
島左近はその中でも極めて名声の高い浪人武将で、三成には過ぎたるものと世間では謡われたそうである。

その島左近がワイルド風なおっさん軍師として登場し、三成に毒舌を浴びせかける。
一方、三成は美男子風で頼りなさげな優男である。
キャラの設定が面白いじゃないか。
しかも、いきなり関ヶ原の合戦が始まる正にその時からスタートするってのも凄いな。
てっきり事前に根回しをするところからゲームになっているのかと思っていた。

最初の30行ぐらい読んで、とりあえずプレイするの止めた。
ワクワクしすぎて。
寝る前にチョロッとやろうかと思ったけど、これはちゃんとやらないと失礼だな。
オープニングでこれだけワクワクするのは珍しいわ。
逆に面白くなかったら大ショックだけど。


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