私が須田剛一に期待するものはただ一つ。 どれだけおかしな事をしゃべってくれるか、という一点である。 私が思いもしないようなことをキャラにしゃべらせて欲しいのだ。 『No More Heroes 3』に私が期待していたのも、もちろんそれである。 ゲーム部分に関しては全然期待していない。 そもそも面白いゲームを創ったことがないわけだから。 今回の『3』においても、まあ暇つぶしにはなる、程度。 JoyConを使うとフィニッシュがちょっと気持ちいいかな、ぐらい。 そこはもうイイんだ、気にしてない。 問題なのは今回もまた全然しゃべってくれないこと、変なことを。 『2』もまともなことばっかりしゃべってたけど、今回はまた輪をかけてまともなことばっかりしゃべるんだ。 特に敵の宇宙人。 宇宙人なのに殊更人間的な側面ばかり見せておいて、あっけなく殺されるのが面白い、と思ったのかな? 私はあんまり面白いと思わなかったけどね。 ラスト直前にある人物が現れて、ちょっとだけ変なことしゃべってくれたな。 ホントあそこだけだった、期待通りだったのは。 正直言って、期待した部分に関しては全然満たされていない。 ただし、意外に面白かった部分もある。 それはパロディ。 有名な映画やアニメ、ゲームなどのパロディがあちこちにちりばめられていた。 世代的にピッタリなこともあって、私は意外と面白く感じたな。 各パートの冒頭で、トラビスと友達が三池監督談義をするのもわりと好き。 三池さんは一見くだらなそうな話でもちゃんと観れる映画に仕上げる監督さんだ、とは思っていた、私も前から。 このゲームをどう考えるのか、あるいは須田剛一をどう捉えるのか。 そこにあるのは、才能の枯渇なのかもしれないし、あるいは新境地の開拓なのかもしれない。 どちらにしても、次に須田剛一のゲームを買うとすれば、期待するものを変えるしかないだろう。 買うとは言ってないよ。 すれば、だから。 |