モンスターハンターポータブル 2nd G

中高生限定 2008_04_15

 

人間歳をとると、新しいことを覚えるのがイヤになるものである。
既に知っていることについてなら難しいことも考えられるのだが、新しいことを吸収するとなると話がまるで違ってくるのだ。
これはもう致し方ないな。
生物としての限界である。

『モンスターハンターポータブル 2nd G』を買ってみた。
取り立ててやってみたかったのではなく、単に世間で大人気のゲームがどんなモノか知りたかっただけのことである。
聞くところによると、お友達といっしょにプレイするものらしいので、おそらく一人でやっても面白くないだろうとは思っていた。
だから面白くないのは別に構わない。
触ってみた印象は『ファンタシースターオンライン』みたいな感じだった。
あれも一人でやっても面白くなかったからな。

それよりも極めて印象的だったのは、使うボタンが非常に多くて、アイテム・装備ものっけから極めて多量に提示されている点だった。
はじめ全然判らず、スタート時のベッドの前で立ち尽くしていた。
細かいシステムをいきなりプレイヤーに見せちゃうところも驚いたな。
順を追って一つ一つ説明していく、という感じがない。
いきなり、お料理担当ネコの話とかされても、なんのことか分からないんじゃないか。

初心者向けのマニュアル本みたいなのがゲーム中に置いてあるのだが、読む量も膨大である。
あれを膨大と書いていいのかと自分でも思うが、今どきのゲームにしてはあり得ないほど多いな。
あれ、読む気にならないだろ、普通。
あれをみんなが読んでくれると考えていいなら、ゲームを創っている皆さんはよほど気楽に開発できるはずだ。
通常ならば、如何に読ませるか頭を悩ませるところだろう。

でも、現実にこのゲームは大人気なのである。
大人気であるからには、これが受け入れられているということになる。
その理由を考えるには、中高生に限定して人気がある、という情報を手がかりにするより他にない。

やはりこれだけの情報を頭に入れる事が苦にならない年齢なんだろう。
たくさん売れるということは裏を返すと、実はプレイヤーの能力差があまり出ないということであり、ゲーム、つまり負荷のかけどころがゲームのシステムを覚えることに向けられている。
反射神経とかはあまり関係ないのだ。
若いから覚える負荷は乗り越えやすいんだろうな。
ネットでやるんじゃなくて、お友達同士でやるのもミソに違いない。
先にプレイし始めた方が先生になって知識を教えているんだろう。
単なる口コミで面白さが伝搬していくのではなく、教育機能みたいなモノが仲間内で発揮されているのではないかと私は想像する。
そうやって知識を共有していくと仲間意識も生まれてくるから、尚更面白く感じられるんじゃないか。
ちょうど群れることに心地よさを感じる年齢だしな。

『モンスターハンターポータブル 2nd G』はかなりプレイする障壁の高いゲームだと私は思うのだが、それを乗り越える仕組みがプレイヤー側に存在しているのである。
その仕組みが中高生ぐらいにしか機能していないからこそ、中高生限定なのであろう。
仮に中高生以外の集団でこのゲームが流行っていたとしても、もちろんそれは驚くことではない。
中高生と同じ仕組みがその人間集団で機能しているだけのことである。





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