STEAMのお勧めに出てきた『メグとばけもの』は号泣もののゲームだった。 なかなかこんなに泣けるゲームも珍しい。 子供のいない中年男性には特にグサグサ刺さってくるお話だったな。 でも、よくよく考えてみると、私が予想していた話とは少し違っていた。 『メグとばけもの』は、魔物の世界に迷い込んだメグ(幼女)をロイと呼ばれるバケモノが守りながら、お母さんのところまで送り届けるゲームである。 体裁としてはポケモンのようなコマンド式RPGなのだが、実態としては一本道のアドベンチャーゲームに近い。 ゲーム部分は、メグを守る実感を持たせるために存在しているだけで、それほど意味はないだろう。 なので、お話についてだけ。 このゲームをプレイし始めて、すぐに私は「ソマリと森の神様」を思い出した。 アニメ版しか見てないけど。 メグに父親だと指名されたロイは父親になるのだ。 よし、じゃあ守ってやろうじゃないか、と思ったのである。 こっちは父性を刺激されているので、もう一回目のエンディングあたりで号泣である。 これはもう仕方がない。 そういう風に創られてるんだから、お話が。 しかし、そこからさらに進むと、ちょっと事情が違ってくる。 これ、父性の巡るお話じゃねぇなってね。 タイトルの通り、「メグとばけもの」のお話なのである。 マルチエンドじゃなくて、一本道だから、これは言い逃れしようがない。 私の勘違いであった。 でも、放っておいて欲しい。 私がどう思って泣こうがこっちの勝手なんだから。 勘違いしていても一向に構わないのである。 |