ゲーム機の寿命は大体5年と言われている。 家庭用ゲーム機の歴史は短いから、それほど意味のある数字とも思えないが、まあ、そんなに間違ってはいないのではないか。 ハードを使いこなすのにかかる時間と半導体プロセスの進化に必要な時間を考え合わせると、5年ぐらいになるのだろう。 PS3なんかは使いこなせなくて困っているらしいし、半導体技術も飽和しつつあることを考えれば、ゲームマシンの寿命は今後もっとのびるかもしれない。 そんな次世代、いや、もはや現行機と呼ぶべきゲームマシンの中で、どう見ても5年保たないだろうと思われたのがWii。 GCの1.5倍の性能という前評判は疑わしい、というか、1.5倍ぐらいでは差がわからないし、地デジに移行する中でHDCPにも対応していないのである。 初めてWiiにふれた時点で、これは5年保たないと思った。 この度発売された『Wii リゾート スポーツ』。 これは単なる一ゲームソフトではないな。 任天堂は本気で拡張を行ったようだ。 この異様なほどのボリュームは、Wiiを所有している人すべてに買ってもらおう、ということなのではないか。 本来、あるなしでゲームの構成が変わってしまうようなオプションをつけてはならないのがコンシューマーの掟なのだが、すべてのWiiにつけるつもりであれば、これは許されるかもしれない。 『Wii リゾート スポーツ』に同梱されている「モーションプラス」はなかなかイイ。 技術的な事は抜きにしても、とりあえずリモコンのねじり方向が関知できるようになった。 これで今までできなかったことが、相当できるようになるな。 やってみて一番顕著にわかるのがピンポン。 ラケットを切って回転をかける動作がそのまま再現できるようになった。 回転をかけられるようになったことが、新たな駆け引きを生む。 テニスではとにかく相手を左右に振るしかなかったが、ピンポンでは体に近いところに回転をかけたボールを返して、フォアかバックか迷わせることができるようになった。 単純に左右に振るとみせかせて、逆回転をかけたりすると効果的だな。 これは面白い。 ピンポンだけでもかなり遊べる。 しかし、ピンポンは12競技あるうちの一つにすぎない。 また12競技の中がまた分かれているので、30競技ぐらいありそうだ、まだ全部やってないけど。 これはちょっとやりすぎじゃないか。 定価4800円、オプション付きでこの内容。 また任天堂ばっかり・・・とサードバーティがため息をつきそうだ。 おそらく任天堂はWii持っているすべての人にこのモーションプラスを買ってもらうつもりなんだろう。 すべからくそれはWiiの拡張である。 そのうち、モーションプラスがリモコンと一体になったWiiが発売されるのではないか。 そうなるとこれはもうマイナーチェンジというよりはメジャーチェンジだな。 Wii2という位置づけになるかもしれない。 もちろんゲームも変わる。 いままでは、リモコンは振らせるな、比較的まともなポインティングを重視しよう、という方向性だったが、むしろ遅延のあるポインティングは捨てて、振る方を重視するゲームが増えてくるんじゃないか。 自分の感触を信じるならば、Wiiはもうワンブレイクくるはずである。 これは5年保つな。 もうワンブレイク来るんだったら、任天堂株を買いたい。 果たして自分の感覚をどこまで信じてよいものか。 DSの時は株を買うなんて思いつかなかった。 柳の下に2匹目のドジョウはいるのだろうか。 |