『Lumino City』をプレイしたのは、本当にたまたま。 PlayPassの無料期間中に遊びつくしてやろうと思ってラインナップを眺めた時に、ぱっと目についただけ。 それもそのはず。 このゲームには創り手の拘りが溢れていて、それが見た目に表れている。 このゲームは拘りが凄いの。 ゲームとしては、ステージクリア型の脱出ゲームの一種なのかな。 体裁としては、行方不明になった便利屋である祖父を孫が探しに行くゲームなんだけど。 探しに行く途中で、祖父にしか直せないはずの不具合を修理しながら次のステージに進んでいく。 キャラがパワプロみたいなデザインで、一見したところ子供向けのようにも思えた。 実はそうでもないのだが。 このゲームの拘りが溢れているのは舞台となる町そのもの。 わざわざミニチュアを作って、それを画像として取り込んでいるらしい。 信じられないほどの手間暇をかけて作られたゲームなのである。 それ以上に驚いたのはマニュアル。 主人公の祖父は、ワケあってこの町のすべての機械電気系のメンテを引き受ける便利屋であって、そのすべての取り扱い説明がマニュアルに書かれている。 このマニュアルには謎解きのヒント(ほぼ答え)が書かれているのだが、それ以外のものも書かれている。 この町にあるすべての電気系機械系の設備あるいはツールの説明が、図解付きで。 1000ページぐらいあるの。 狂気を感じるね。 物凄い執念でこのゲームを創ったのであろうと想像できる。 ただし、それがゲームの面白さにつながっているかというと、そこはちょっと疑問がある。 謎解きは割と普通。 むしろ導線がなくて不親切にすら思える。 便利屋のおじいさんを探すうちに町の不具合を直していって、結果的に孫が跡継ぎになる、という演出のためにマニュアルを見て自分で解決するように促しているのかもしれない。 が、マニュアルに書いてあるのはほぼ答えだから、あんまり見たくはなかったな。 面白かったといっていいのか、結構微妙なところだった。 ミニチュアを画像として取り込んでいることも、かえって動作を重くしているように思われた。 しかしながら、この拘りがなかったら、最後までプレイはしていなかっただろう。 何かしら不満はあっても、創り手に対するリスペクトが私をしてプレイさせしめた部分はあった。 そういう意味では、拘りも悪くはないとも言える。 一つだけ確かなことがあるとすれば、とにかくこの拘りは凄い、ということ。 |