任天堂株を空売りしたいと私は思っているのである、突然だけど。 今の任天堂は上手くいきすぎだ。 コロナ需要に上手くハマりすぎだし、今の株価は当分この好調が続くことを織り込んだ水準であると私は考えている。 しかし任天堂とはいえ、現在のサブスク攻勢に対して無傷ではいられない。 利益は必ず圧迫されるはずだ。 私がそう考えるのは、任天堂並のゲームがサブスクで遊べることに一般人が気付いてしまう日もそう遠くない、と感じさせるゲームが存在するからである。 GamePassにはゲームが多すぎて何があるのかよく分からない。 何か小さいゲームはないかと調べていたときに、私はそれを見つけた。 『New Super Lucky's Tale』。 トップに描かれたキツネの子供がテイルスに似ているので、なんとなくインストールしてみたゲームである。 しかし、やってみたらビックリ。 メチャメチャよく出来たゲームだった。 まあざっくり言うと3Dマリオのようなゲームなのである。 スターの代わりに本のページを集めて、一定数を超えると、ステージボスと戦えるようになる。 土の中に潜れる点に少し違いはあるが、プレイ感はホントに3Dマリオ。 海外勢の作品のようだが、心配りが行き届いていて全然洋ゲーっぽくない。 見やすい位置に視点が調整されており、非常に遊びやすかった。 難易度はかなり低め。 キャラも可愛い。 ちょっと抜けた感じのテキストも悪くない。 おそらく子供向けに開発されたゲームだと思うが、かなり洗練された印象だった。 面白かったよ。 センスで言えば、15年ぐらい古いかもしれないけど。 このゲームの何が恐ろしいって、全然知られていないのが恐ろしい。 今まで私のアンテナに全く引っ掛からなかった。 Steamでは昨年の8月にリリースされていたらしいのに。 このレベルのゲームが特に話題になることもなく普通に発売されていて、それがサブスクに入っちゃうんだから、こんな恐ろしい話はないと私は思うのである。 私は既に3Dマリオで遊んできたから、このゲームをプレイする必要はないよ。 でも、これからゲームに触れる子供にとっては、あるいは子供にゲームを与える親にとっては貴重な選択肢になる。 わざわざ任天堂ハードを買わなくても、既に持っているショボい省スペースPCで遊ばせればいいか、と思う親も当然出てくるだろう。 任天堂に影響が全くないとはどうしても思えない。 やはり任天堂もサブスクに似たサービスを展開せざるを得なくなるし、その結果、利益は圧迫されるであろう。 だからこそ、私は任天堂株を空売りしたいと考えるのである。 もっとも、私は信用口座を持っていないので空売りは出来ない。 空売りは怖いので、いつもやりたいと思っているだけである。 ゲーム株は買収の噂が出るだけで吹き上がる可能性があるし、任天堂に関して言えばアップルやディズニーなどと資本提携する可能性だってなくはない。 どこも任天堂のIPが欲しくて仕方がないんだから。 買いは家まで売りは命まで、という相場の格言は忘れないでいただきたい。 |