Little Nightmares、STEAM版

息苦しさを感じる 2018_10_27

 

ゲームの世界にもブームの循環みたいなものがあるらしい。
小さいゲームが流行った後にどんどんゲーム開発が大きくなっていって、またしばらくすると小さなゲームが流行ったりする。
それはおそらく、開発環境に技術的な変化があったり、据え置きから携帯にユーザーの関心が移ったり、様々な要因によって起こるのであろう。
しかしここから先、小さいゲームが再び流行る余地があるのか?と心配になるゲームがあった。
STEAMでセールの時に買っておいた『Little Nightmares』は、面白さより不安感を強く煽られるゲームだったな。

ゲーム内容は、まあ言うなれば脱出アドベンチャーなのかな。
謎を解き、住人の目を避けながら客船?から脱出するゲーム。
言葉による説明が全くないから事情は分からないが、自分はコビトのような生物で、見つかると殺されちゃうようだ。
まあまあ面白かったよ。
ただし、よくあるゲーム内容ではあるんだ。
ホントによくある脱出アドベンチャー。
今どきの感覚で言えば、インディーズでやるようなゲームである。
悪くいえばマンネリとも言える。

しかし、このゲームは表現がリッチ。
低価格の割にはCGに力が入っていて、特に光の表現にフォーカスした作品になっている。
主人公はライターだけを持っているのに、それを謎解きには使わないあたり、とにかく光の表現を観て欲しい!という感じ。
エンドロールを見たら、開発者の名前が多すぎてちょっと引いた。
この程度のゲームに、そんな力入れんでも・・・と思う。

このゲームがセールとはいえ、2000円以下で売られるようになると、インディーズの入る余地がなくなっちゃうだろ。
こんなところまで大手が出張ってきてイイのかな、と思うね。
というのもこっから先、小さいゲームに回帰する未来がなさそうだから。
もう既に半導体の処理能力は十分すぎるほど上がってしまったし、携帯デバイスは普及してしまったし、開発環境は安価に調えられるでしょ。
もう変化の余地自体がなくなってきてるんだ。
インディーズの世界も息苦しくなるよ。

インディーズみたいなゲームをリッチに開発して、それをセールで安くばらまく。
そんな事で、ホントにいいのかね。
競争社会では仕方がない事ではあるんだろうけど。


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