マリオ&ルイージRPG3!!!

ボタンが4つでも間延びしない 2009_04_20

 

『マリオ&ルイージRPG3!!!』は凄い作品だったな。
『2』が間延びした印象だったのでかなり心配していたのだが、これは全くの杞憂であった。
きっちり間延びを止めてきた。
どうして間延びを止めることができたのか、といえば、やはり常に目先を変えてきたからだろう。
ただし、ただ目先を変えるだけじゃない。
目先を変えることにも理由をつける、プレイすることに動機付けをする。
ワンシーンワンシーンごとにきっちり一分の隙もなく演出して見せた。
このことを少し書いてみたい。

前回『2』がなぜ間延びしていたのかというと、それはもうボタンが増えたからである。
GBAの時は2個だったボタンが4つになったから間延びしてしまった。
複雑になると、逆に単位時間あたりの負荷が小さくなって、同じことを何回もやらせるような構成になりやすいのである。
そういう意味では今回の『3』も同じである。
ボタンは4つだ。

ただ前回と違うのは、今回は上画面と2つのボタンをクッパの操作に割り当てた。
これは凄い着想だった。
クッパがマリオ達を飲み込んでしまうという。
マリオ達はクッパの体の中を冒険するのである。

これでだいぶ目先が変わった。
ベビーマリオに交代したところで、マリオと似たようなことやってるだけだったからな。
しかも、常に下画面でマリオがやることの動機付けになるように、上画面が展開していく。
クッパが重いものを持ち上げる時にはマリオ達が筋肉を刺激する、というように。
必要に応じて下画面でマリオ達がその都度働くから無駄がない。
テンポ良くポンポンと進んでいく。
小気味いい。
さらに、それがクッパにフィードバックされていくから、マリオ達のやった行為が成果として目にみえる。
動機付けであると同時に価値付けにもなっているわけだ。
やりがいもある。

敵のヒットポイントも前回より少なめで、一つの戦闘の中でも同じことをやる回数は減っていた。
目先が変わるから、時間稼ぐ必要がないんだろう。
そのおかげか、しっかりゲームは織り込めていたな。
結構難しいと感じる局面は多かった。
コンパクトにした方が、むしろゲームを提供することが出来るという好例である。
ラスボス戦なんかはむしろ驚いたぐらいである、そのヒットポイントの少なさに。
あれがイイんだよ。

前回『2』をやって、特別どこが悪いとはいえないと思った。
ボタンが4つになれば、致し方ないことだと。
しかし、『3』ではしっかり直してきたな。
さすがにプロの仕事だった。


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