『マリオ&ルイージRPG3!!!』は凄い作品だったな。 『2』が間延びした印象だったのでかなり心配していたのだが、これは全くの杞憂であった。 きっちり間延びを止めてきた。 どうして間延びを止めることができたのか、といえば、やはり常に目先を変えてきたからだろう。 ただし、ただ目先を変えるだけじゃない。 目先を変えることにも理由をつける、プレイすることに動機付けをする。 ワンシーンワンシーンごとにきっちり一分の隙もなく演出して見せた。 このことを少し書いてみたい。 前回『2』がなぜ間延びしていたのかというと、それはもうボタンが増えたからである。 GBAの時は2個だったボタンが4つになったから間延びしてしまった。 複雑になると、逆に単位時間あたりの負荷が小さくなって、同じことを何回もやらせるような構成になりやすいのである。 そういう意味では今回の『3』も同じである。 ボタンは4つだ。 ただ前回と違うのは、今回は上画面と2つのボタンをクッパの操作に割り当てた。 これは凄い着想だった。 クッパがマリオ達を飲み込んでしまうという。 マリオ達はクッパの体の中を冒険するのである。 これでだいぶ目先が変わった。 ベビーマリオに交代したところで、マリオと似たようなことやってるだけだったからな。 しかも、常に下画面でマリオがやることの動機付けになるように、上画面が展開していく。 クッパが重いものを持ち上げる時にはマリオ達が筋肉を刺激する、というように。 必要に応じて下画面でマリオ達がその都度働くから無駄がない。 テンポ良くポンポンと進んでいく。 小気味いい。 さらに、それがクッパにフィードバックされていくから、マリオ達のやった行為が成果として目にみえる。 動機付けであると同時に価値付けにもなっているわけだ。 やりがいもある。 敵のヒットポイントも前回より少なめで、一つの戦闘の中でも同じことをやる回数は減っていた。 目先が変わるから、時間稼ぐ必要がないんだろう。 そのおかげか、しっかりゲームは織り込めていたな。 結構難しいと感じる局面は多かった。 コンパクトにした方が、むしろゲームを提供することが出来るという好例である。 ラスボス戦なんかはむしろ驚いたぐらいである、そのヒットポイントの少なさに。 あれがイイんだよ。 前回『2』をやって、特別どこが悪いとはいえないと思った。 ボタンが4つになれば、致し方ないことだと。 しかし、『3』ではしっかり直してきたな。 さすがにプロの仕事だった。 |