ゲームを理解するには創り手の意図を読むことも必要であると私は考えている。 何を狙っているのか、誰を狙っているのか、が分からないと、なぜこの構成になっているのか、が理解できないからである。 未完だった『World's End Club -ワールズエンドクラブ-』がこの度のアップデートによって完結したんだけど、最後の最後になってやっと確信が持てた。 このゲームは子供向けだ、と。 これはラスボスのデザインからの推測である。 具体的なことは書かないつもりだけれども、何も知りたくない方は読み進めないで下さい。 私がこの『World's End Club -ワールズエンドクラブ-』について最初に思った疑問は、なぜ主人公達は小学生なのか?というものであった。 小学生の考えることに共感するのって難しいでしょ。 あんまり分別が付きすぎていても嘘くさいし、分別がなさ過ぎてもやんなっちゃう。 悪いとは思わないけど、このストーリーを受け入れるのは難しいと思っていた。 もっと大きな疑問は、なぜこんなにアクション部分が多いのか、というものである。 それも全然面白くない。 基本的に説明が少ないので、最初は大抵死ぬのだが、実は凄く簡単で数回やれば大抵はクリア出来る。 出来の悪い死にゲー・覚えゲーの類いだな。 こんなのに力を入れるよりは謎解きにもっと注力して欲しい、というのが偽らざる私の希望であった。 今回のアップデートまで時間が空いたせいか、もう一回全員のアクションを復習するような展開になるんだけど、正直ウンザリしたよ。 これらの疑問に対する答えは、子供に向けて創られたから、に違いない。 おそらく理詰めで考えることより、手を動かすことの方がウケる、と思ったんじゃないかな、子供には。 そう私が確信したのはラスボスを見たときだった。 酷く幼稚な印象を受けるデザインなの、これがまた。 個別に認識できる具体的なパーツを組み合わせて作ったラスボス。 大人が考える子供が気持ち悪いと感じそうなデザインなのである。 いかにも、子供は抽象性を理解できないだろう、と考えている大人がデザインした感じ。 創り手がそういうつもりなら致し方ない。 私は正直なところ、ラスボスを倒した後どうするつもりなんだ?って思ったけど、そういうことは言いっこなしなのかな。 ただし、子供ってiPhoneやiPadを持っているのか?という疑問は残る。 Apple側が子供向けのコンテンツを欲したのかもしれんけどね。 だったら、下手に名前の売れた人を使わなくてもいいのに、という気もするが。 <追加> 今思い出したけど、最初からNSにも出すつもりだったはず。 ということは、NSのユーザー層がPSVitaなんかよりずっと下だと、創り手は考えたのかもしれないな。 実際はそうでもないと思うけどね。 |