宮崎駿のことをロリコンだと主張する人を良く見かける、ネット上では。 彼が創る作品の主人公はたいてい少女だからだろう。 しかし、ちょっと待て、と私は思うのである。 じゃあ、主人公が少女じゃなくても、我々は喜んで観るのか?と。 例えば、宮崎駿について「おもひでぽろぽろ」の話をするか、と言ったらしないでしょ。 興行成績も特に悪かったわけではないにせよ、良かったわけでもないしね。 あれはなかなかの意欲作だと私は思うのだが。 結局のところ、我々が望むから、少女を主人公にして物語が創られているだけで、それが直ちに宮崎駿がロリコンであることにはつながらない、というべきなのではないか、と私は思うのである。 もちろん、それを否定するものでもないけどね。 いったい何の話を書いているのかというと、『Lake』というゲームについて、であった。 これはGamePassで遊べるゲームを無理やり探していて見つけたアドベンチャーゲームである。 見た感じ40がらみの女性主人公が、両親に長期休暇を取らせるために、父親の職務である田舎の郵便配達を代わりに担当する物語。 郵便配達をするなかで、いろんな出会いがあって、人生が変わっていくのだ。 意図せず自分探しをするような感じだろう。 創り手の狙いとしては「おもひでぽろぽろ」に近いのかな、と私は思ったのである。 それが冒頭につながった。 ゲームは非常に短調かつスローな感じ。 最初は私には無理だと思った、あまりにスローすぎて。 音声スキップはできないしね。 それでも、郵便配達自体は意外と苦にならない。 やることがはっきりしていれば、案外退屈でも出来ちゃうもんだ。 問題はやはりムービー部分なんだ。 郵便配達のついでに余計な会話をすると、フラグが立ってイベントが起こる。 そうすると、最終日のパーティー後に選べる未来が増えている、といった設計だろう。 ただ、そんなに興味ないんだよね、この主人公に。 主人公は40がらみの都会で暮らす女性プログラマーなんだけど、特に魅力的なキャラクターではないんだよ、少なくとも私にとっては。 たった2週間、それも数回喋っただけで、そんなに意気投合するか?みたいな気分もあった。 私はフラグを立てるのが嫌だったので、極力雑談はしないようにした。 たぶん、3割ぐらいしかイベントを起こしていないのではないか。 音声スキップできないとなると、私に我慢できるのはその程度だったな。 結局、私はいくつかの誘いを断り、都会に戻る道を選んだ。 だって、社長らしき人が共同経営者にしてくれるっていうんだもん。 そりゃ帰るでしょ。 主人公が美少女だったら、また話は違ったかもね。 こっちももうちょっと食いつきは良かったかもしれない。 もっとも少女だったら、まだ自分探しする必要はないので、物語としては成立しないんだけど。 |