私はどうにも3DSが気に入らない。 何が気に入らないって、DSの後継機らしくないところが気に入らない。 ゲームの手触りが違うんだよ。 3Dを使うと必然メインは上になるし、たとえ使わなくても広くて解像度の高い上を使わない手はない。 そうすると、タッチスクリーンの使い方が従属的になって、ボタン操作がメインなってしまう。 DSらしくないんだよね。 むしろ前時代的な印象を受けるゲームマシンなんだ、3DSって。 もちろん3DSがDSを踏襲しなければならないってことはないんだけど、だったらまた新しい下の使い方も提案されなければならないだろうとは思う。 そういう意味では、非常に上手いと思うゲームに出会った。 『ラビリンスの彼方』は3Dダンジョンものでありながら極めて斬新な印象を与えてくる上に、なかなか理にかなったゲームでもあった。 この『ラビリンスの彼方』は昔懐かしの3Dダンジョンものである。 しかも、ほとんどストーリーらしいストーリーはない。 女の子を守りながら、ひたすらダンジョンを進んでいくだけ。 それなのにすごく面白い。 というのも、これはシステムで遊ばせるゲームなのである。 それも下画面で。 これはちょっと説明しなければならないだろう。 まず属性にグーチョキパーになぞらえた三すくみ関係があり、ダメージがいったんプールされて、次に同じ属性で攻撃したキャラの体力に変換できる。 基本的に回復アイテムや魔法はないので、体力をキープすることが当面の課題だった。 つまり攻撃順が非常に重要になるわけだが、攻撃力を上げるとそれだけターンが遅くなるから常に敵との兼ね合いを考えなければならない。 しかも、味方の攻撃には+と×があり、計算の合計がヒロイン?の攻撃力のMAXになる、という複雑さ。 情報の大半は下画面に表示されているから、プレイ中はほとんど下を見ている。 マップやアイテムの使用も全て下。 それもただ単に下を使うに留まらず、両手の親指でダイレクトに操作できるタッチスクリーンの優位性が際だっていた。 ヒロインのガード役をこまめに切り替えていかなければならないから、これははっきりと体感できる。 ホントに頻繁に切り替えるんだ。 ガードしているとそのキャラのターンが進まないので、味方が攻撃しているときはいったんガードを外すといったことも必要になるから。 こんなに下画面を上手く使ったゲーム、3DSになってからはちょっと記憶にないな。 上画面は正直どうでも良いんだ。 楽天的な少女の魅力を伝えること以外は。 敵なんか三色の記号で表しても全然問題ないレベル。 3DSはたくさんのキャラを表示するのはそれほど得意ではないが、1体を綺麗に描くのは得意だとかって話も聞くから、ある意味理にかなっているんだろう。 手助けしてやりたいと思える程度には十分魅力的だった、ヒロインも。 やたらと女の子が前後に動き回るのは、立体を感じさせたいのかもしれない。 奥行き方向に動いた方が立体感がでるとかって話も聞くからね。 これはホントに面白かった。 ただ単に戦闘しているだけで楽しかったな。 ストーリーも何にもないから、私はラジオ聞きながらやってたけどね。 <余談 2012_02_12> 『バイオハザード リベレーションズ』をやってみたら、あまりにも前時代的で驚かされた。 拡張スライドパッドが欲しくなるよ。 このゲームが悪いわけじゃないけど、こういう方向に3DSが進むことには私は疑問を感じるな。 サードパーティーがやる分には勝手なんだろうが。 |