はねろ!コイキング

インフレパラメーターを隠さない 2017_07_31

 

私はいつも、RPGなんてのは凄く面白くはない、と書いている。
この場合のRPGってのは日本でいうところの、だが。
面白くても、まあまあ面白い止まり。
なんでかというと、基本的に時間を使ってパラメーターを伸ばしているだけで、プレイヤー自身が成長しているわけではないからである。
プレイヤーの能力を反映しないゲームが凄く面白いはずはないのだ。
ただし創り手は当然、それを隠そうとする。
ホントは何もしてないのに、何かをプレイヤーがしたような気分にさせることによって、プレイヤーの充実感を引き出すのである。
しかしまた、これほど何も隠さないゲームが存在するとは・・・。
『はねろ!コイキング』は基本無料ゲームとはいえ、インフレパラメーターを一切隠さないゲームだった。

せっかくタブレットを買ったから、なんかやろうと思ったタイミングで、たまたま『はねろ!コイキング』のダウンロード数が1000万に達したという記事を読んだ。
基本無料だから試しにやってみたところ、意外とハマった。
なんと一円も使わずに、最後のハイパーリーグまでクリアしてしまったのだ。
しかし、このゲームが面白いかというと、全然そんなことはない。
こんなにくだらないゲームは今まで見たことがなかった。

このゲームは全てCP(はねる力)で決まる。
どこまで進んでも、ただCPの高いコイキングが出てくるだけである。
このCPはただただインフレしていく。
千倍ごとに、CP→KCP→MCP→GCPといった具合に。
従ってこっちもCPを伸ばさなければならないのだが、CPはコイキングのレベルでリミットされる。
更にコイキングのレベルはプレイヤーのレベルでリミットされるので、プレイヤーのレベルを上げなければならない。
プレイヤーのレベルを上げるには、コイキングを早く代替わりさせることが必要になる。
結局のところ、如何にコイキングを上限まで早く効率的に育てるか、というだけのゲームである。
しかも、育てるとはいうものの、練習とエサを食べることが中心で、その他のイベントもただ見るだけ。
ホントに画面をただタップするだけで進行していく。
こんなにくだらないゲームはちょっと他で見たことがない。
それでもやっちゃう。

コイキングが可愛いというのはあるんだ。
このゲームでは多少コイキングにも知能がありそうな感じで、今までのイメージよりはコイキングに愛着が湧く。
サポートポケモンたちが遊びに来てくれるのも嬉しい。
それでも、基本的にはパラメーターを伸ばすが楽しいんだな、きっと。
もうワケもなくただ楽しい。
楽して成長を感じられるってのがお得に感じられるんだろう。
インフレパラメーターを隠す必要なんかないんだ。

もちろん、このゲームのためだけに時間を使うことは出来ないよ。
スプラの待ち時間に「トゥルルさまぁ〜ず」を観ながらぽちぽちする程度の話。
その程度の価値しかないが、その程度の価値はあるとも言える。
クリアするまでにコイキング94代を要し、その間、「トゥルルさまぁ〜ず」450話に相当する時間を費やしたわけだから。


<後日談 2017_08_25>
バージョンアップされたので、その後もプレイしていた。
もっともただただ高いCPのコイキングが出てくるだけで、あんまり意味は無いのだが。
結局、134代までやってマスターリーグをクリアした。
明確なエンディングが表示されたので、これ以上のアップデートは無いようだ。
あまりにも馬鹿げたゲームだったが、ここまでやったからには面白かったんだろう。


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