私はいつも、RPGなんてのは凄く面白くはない、と書いている。 この場合のRPGってのは日本でいうところの、だが。 面白くても、まあまあ面白い止まり。 なんでかというと、基本的に時間を使ってパラメーターを伸ばしているだけで、プレイヤー自身が成長しているわけではないからである。 プレイヤーの能力を反映しないゲームが凄く面白いはずはないのだ。 ただし創り手は当然、それを隠そうとする。 ホントは何もしてないのに、何かをプレイヤーがしたような気分にさせることによって、プレイヤーの充実感を引き出すのである。 しかしまた、これほど何も隠さないゲームが存在するとは・・・。 『はねろ!コイキング』は基本無料ゲームとはいえ、インフレパラメーターを一切隠さないゲームだった。 せっかくタブレットを買ったから、なんかやろうと思ったタイミングで、たまたま『はねろ!コイキング』のダウンロード数が1000万に達したという記事を読んだ。 基本無料だから試しにやってみたところ、意外とハマった。 なんと一円も使わずに、最後のハイパーリーグまでクリアしてしまったのだ。 しかし、このゲームが面白いかというと、全然そんなことはない。 こんなにくだらないゲームは今まで見たことがなかった。 このゲームは全てCP(はねる力)で決まる。 どこまで進んでも、ただCPの高いコイキングが出てくるだけである。 このCPはただただインフレしていく。 千倍ごとに、CP→KCP→MCP→GCPといった具合に。 従ってこっちもCPを伸ばさなければならないのだが、CPはコイキングのレベルでリミットされる。 更にコイキングのレベルはプレイヤーのレベルでリミットされるので、プレイヤーのレベルを上げなければならない。 プレイヤーのレベルを上げるには、コイキングを早く代替わりさせることが必要になる。 結局のところ、如何にコイキングを上限まで早く効率的に育てるか、というだけのゲームである。 しかも、育てるとはいうものの、練習とエサを食べることが中心で、その他のイベントもただ見るだけ。 ホントに画面をただタップするだけで進行していく。 こんなにくだらないゲームはちょっと他で見たことがない。 それでもやっちゃう。 コイキングが可愛いというのはあるんだ。 このゲームでは多少コイキングにも知能がありそうな感じで、今までのイメージよりはコイキングに愛着が湧く。 サポートポケモンたちが遊びに来てくれるのも嬉しい。 それでも、基本的にはパラメーターを伸ばすが楽しいんだな、きっと。 もうワケもなくただ楽しい。 楽して成長を感じられるってのがお得に感じられるんだろう。 インフレパラメーターを隠す必要なんかないんだ。 もちろん、このゲームのためだけに時間を使うことは出来ないよ。 スプラの待ち時間に「トゥルルさまぁ〜ず」を観ながらぽちぽちする程度の話。 その程度の価値しかないが、その程度の価値はあるとも言える。 クリアするまでにコイキング94代を要し、その間、「トゥルルさまぁ〜ず」450話に相当する時間を費やしたわけだから。 <後日談 2017_08_25> バージョンアップされたので、その後もプレイしていた。 もっともただただ高いCPのコイキングが出てくるだけで、あんまり意味は無いのだが。 結局、134代までやってマスターリーグをクリアした。 明確なエンディングが表示されたので、これ以上のアップデートは無いようだ。 あまりにも馬鹿げたゲームだったが、ここまでやったからには面白かったんだろう。 |