人はなぜ山に登るのか? そこに山があるから。 これは意外にホントだった。 理由は後から分かっても全く問題なかったのである。 これは『JUSANT』という登攀ゲームの話。 GamePassに遊びたいゲームが見当たらないから、リリース初日からプレイできる『JUSANT』をプレイしてみただけだったのである、最初は。 だってお得な感じがするでしょ。 やってみたら、これはもう夢中になってしまった。 これは、山というよりはタワーのような岩の塊を登っていくゲーム。 スタート時、登る理由は全く分からない。 クリアした今もちゃんとわかっているかどうか確信は持てていないな。 それでも全然かまわないの。 両手をLRに対応させて登っていくのが、ただただ楽しかった。 カエルのような水の精霊?に協力してもらうギミックなどもいくらかはあるのだが、基本はロッククライミング。 ホントに無心になってLRボタンを押し続けられた。 この岩のタワーには、なぜか人間たちが住んでいた形跡が残っている。 タイトルが実はカギになっているんだな。 『JUSANT』という言葉は、「引く潮」を指すフランスの航海用語だそうで、つまり昔は上の方まで海だったのである。 海際に人が住んでいたのだが、海水面がだんだん下がってきて、それにつれて居住地も下がってきたのだ。 だから、上の方に建築物があるのである。 主人公たちは道中で過去の暮らしに思いをはせたり、遺跡を起動させたりするのだが、それでも私は何をやっているのか全然わからなかった。 エンディングを見ても、何となくそうなのかな、ぐらい。 水の精霊みたいな奴を相棒にしていた理由は分かった、という程度。 それでも、まったく問題なく楽しめた。 これは凄いゲームだな。 方向的には『DEATH STRANDING』に近いのかもしれないが、山を登ることにすると理由は要らないんだよ。 何でもないことなのに、こんなに面白く感じられるなんてビックリ。 素晴らしかったの一言。 |