レベルアップは大変嬉しいモノである。 RPGにレベルアップは無くてはならない存在、というか、レベルアップのあることがRPGに分類されることの要件にすらなっているように思える。 レベルアップが嬉しいなら、どんどんレベルアップさせてやれ、と考えるのは割と普通のことなんじゃないか。 キャラ本体以外に、武器やジョブに経験値を割り振って、頻繁に「**がレベルアップ!」と表示させるようにシステムを作るなんてのは、もはやありふれた手法である。 しかし、ひとくちにレベルアップといっても、状況によって違う効果をもたらすんだ。 DSでリメイクされた『FF3』をやっていて、それに気が付いた。 私は今までFFシリーズの『4』から『10−2』までやってきたが、『12』はダメだったな。 最初の街が覚えられなくて30分で挫折した。 マップを頻繁に開きたいんだけど、えらい深い階層にマップが置いてあって、開くのに時間がかかる。 あれは一体どういうワケなのか? 作っている人がアホなのか。 それともマップを見なくても遊べるゲームなんだろうか。 借り物で、あまりやる気もなかったので、すぐに投げ出してしまったのである。 で、むしろ前に戻ることにした。 『12』じゃなくてDSの『3』へ。 そろそろ売り上げも落ちついてきたし、スクウェアの懐を暖めることにはなるまい。 『3』をプレイしてみると結構驚く。 この頃のRPGって、この程度のシナリオだったんだな。 スカスカ。 でも、それ以上に驚いたのがジョブチェンジだった。 これが面白い。 キャラ本体以外にジョブにも経験値があるってのは、単にレベルアップする機会を2倍にするってだけじゃなかった。 成長の差分を大きく感じさせる手段でもあったのである。 これはゲームの計算式によるんだけど、レベルが1から5へ上がるのと、21から25へ上がるのとでは感じる成長の度合いが違う。 伸び率で考えると数字が小さいときの方が大きいのである。 つまり、ジョブチェンジするといったん弱くなって、またぐんっと強くなる。 当然、ぐんっと伸びるときの方が楽しい。 だから、何度もジョブチェンジせざるを得ないように、魔法が効かない敵を中ボスにいれておいたり、ストーリー上で小人化させたりするんだ。(小人になると物理攻撃力がほとんどゼロに) ちゃんと考えてある。 良いタイミングでジョブも増えて、ここはこのジョブ使ってくれ、といわんばかりのシーンも用意してあるよ。 いっかい中ボスにあたってみて、全滅してからジョブチェンジする。 そして、中ボスのいる洞窟の前でうろうろして、レベルを上げるのが楽しい。 何度もそういう経験をしたな、この『3』では。 古いゲームだけど、街の中で迷子になっているよりは随分とマシだった。 <後日談 2007_03_22> この話を書いた時点ではまだエンディングをみていなかったのだが、もう終わったも同然だと思ったので、最後を過去形にしておいた。 しかし、そこから長かったな。 セーブポイント無しで、実に7時間ぐらいやったんじゃないか。 しかも、ラスボスに負けてやり直すハメになった。 魔法や召還は鬱陶しいので、直接攻撃だけの編成にしておいたのが不味かったかな。 そこから「魔界幻士」を育て直して、もう一回チャレンジした。 もっとも召還魔法はボス戦以外では使わなかったけど。 休日が一日潰れた。 昔のRPGはすごい。 これだけセーブポイントのないゲームを作っちゃうんだから。 やっぱり時代が違う。 最後苦労しただけあってエンディングを迎えたときは嬉しかったけど、さて、どうだろう。 今時のゲームにこれを適用できるのか? 気分的には、今でも出来るだろうと結論づけたいところだが・・・。 そう結論づけた方が気持ちはいいよな。 ホントは無理だと思ってるけど。 |