推理もののアドベンチャーゲームがやりたいと思った。 しかし、私が全く知らない推理ものってあんまりないんだよね、もう。 検索しても出てこない。 ギャルゲー界隈で高評価されすぎたせいで敬遠している作品はあるけれども。 それでも諦めずどんどん検索を深掘りしていくと、「刑事神南さつき」というワードに行き着いた。 作品名でいうと『刑事神南さつき Case0 W・Eの殺人』であった。 これは聞いた事がない。 どうやら大昔にフリーウェアだった推理サスペンスものに属するようなアドベンチャーゲームらしい。 制作者のHPも既になくなっているようだが、ダウンロードは出来た。 window95/98ベースの作品だが、一応Windows7でも動作した。 やってみたら驚き。 最初の導入部分で、動機から殺害方法までテキストで明かしてしまうのだ。 メチャクチャ斬新。 火曜サスペンス劇場みたいな感じを狙ってるのかな。 その上で主人公である刑事神南さつきに、トリックを見破らせることをゲームにしている。 中でも特徴的なのが、「keep in mind(念頭に置く)」システム。 ある証拠や証言、あるいは推理などから得られたキーワードやセンテンスを心に留めた状態で、別の証拠や証言を調べると、矛盾を発見できるのだ。 それを容疑者にぶつける事で、自白に導いて行く。 やろうとしている事は「逆転裁判」なんかに近いのかもしれない。 当時は相当斬新だったんじゃないかな。 しかも驚くべき事に、このゲームが公開されたのは2000年あたりらしいのだ。 著作権表示がないので、正確には分からない。 大昔に他の方が書いた記事を信じれば2000年、としか。 『逆転裁判』が発売されたのは2001年だから、「刑事神南さつき」の方が先なんだよ。 もちろん個人的に制作されたものだから、演出面や練り込みなんかは比ぶべくもない。 でも、2000年の段階でこの作品を個人的に創ったってのは凄いね。 やっぱりなんでも知っておくもんだ。 この『刑事神南さつき Case0 W・Eの殺人』をプレイしていたら、後の私の水準感は変わっていたかもしれない。 残念な事にこの作者はゲーム開発を止めてしまったらしく、世に出る事もなかったようである。 もうちょい知名度があれば、後のゲームにもっと影響を与えていたかもしれないのに。 <追加> この『W・Eの殺人』は、シェアウェアだった『刑事神南さつき Man in Black』の体験版という位置づけだったようである。 今では『Man in Black』もフリーになっていて、ダウンロード可能であった。 しかし、こちらは何がフラグなのか、フラグが立ったのかどうかが分からなくて、極めてプレイしづらい。 しかも正常に動作しているのか疑わしいところもあって、中盤あたりで断念した。 |