ジェットセットラジオ

意外に・・・って事はよくある 2000_07_15

 

『ジェットセットラジオ』というゲーム。
一通り終えたいま私は、「なんだよ、すごいおもしろいじゃん!」って感じているのだ。
お気に入り画像をダウンロードできるように、VMを買ってきてしまうくらい入れ込んでいる。(私はVMを買いたくないのだが)

しかし、実は購入前は不安で一杯だった。
というのも、技術的に凄いことをやっているのに、ファミ通での評価が今一つだったからだ。
オール8点の32点。
ファミ通のことなんか気にするなという向きもあろうが、やはりファミ通の評価はもっとも信頼できる。
更にいえば、ややセガ贔屓だ。
これはCSKグループに入った昨今から始まったことではなく、随分と昔からそうだったように思う。
(この辺の話はどうでも良いのだが)

かつて『シェンムー』が34点だったとき、なんだかイヤ〜な予感がした。
DCユーザーの期待を一心に受けていたゲームが34点?贔屓目にしちゃあ低いな、って思っていたら案の定、ちょっと時代とずれちゃった感のある作品に仕上がっていた。
『シェンムー』ほどには期待されていなかったし、開発費用もかけてはいないと思うが、やはりこの32点という数字は微妙なニュアンスを持っている様に感じたのだ。

ところが・・・、現実はさにあらず。
『ジェットセットラジオ』は大変素晴らしいゲームに仕上がっていた。
技術的な目新しさだけではなく、プレイヤーをきちんと誘導しようという意図が感じられた。
私は1ステージクリアーするたびに、確かな達成感を得ている自分を見つけることが出来たのだ。
また、キャラクター・バックミュージック・DJ・グラフティといったこのゲームを構成する全てが、とても魅力的だったことも付け加えておきたい。
私は惹きつけられまくっている。
ただやはり32点というファミ通の評価は、一般への訴求力という点において、相当問題はあったろう。
比較的入荷量が多いにもかかわらず、売り上げは伸びていないようだ。
残念な話ではある。

このゲームのことを振り返ってみると、「ひょっとして期待ハズレ?」という不安を覚えていただけにとても得をした気分だなあ、というのが正直な感想と言えるかもしれない。
翻って考えると、『シェンムー』は期待が大きすぎて、私の中で不当に貶められたという感もないではない。
以前、「ギャップ理論」というのを考えたことがあるが、「意外に・・」って事は、それこそ意外と頻繁にあるものなのである。


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