ロストオデッセイ

これぞジャパニーズRPG 2008_01_21

 

日本で発展したRPGの雛型となったのはDQじゃなくてFFである。
これは間違いない。
ほとんどのRPGはFFの模倣だと考えて良いのではないかと私は思っている。
もちろん、良きにつけ悪しきにつけである。

XBOX360日本最後の大作と言って構わないだろう『ロストオデッセイ』をようやくプレイした。
余計な話だが、PS3の普及によって海外タイトルもマルチプラットフォームになるので、日本においてマイクロソフト製以外のXBOX360向けをプレイすることはなくなるだろう。
私はもともと洋ゲーはほとんどやらないし。
もうこの爆音ともおさらばである。
しかしこれは最後を飾るに相応しい出来だったな。
これぞまさしくジャパニーズRPG!と叫びたくなるような作品だった。
この『ロストオデッセイ』が如何にジャパニーズRPGと呼ぶに相応しいかを述べるのに必要な要素はたくさんあるのだが、ここでは一つに絞って書きたい。

このゲームが中盤に差し掛かった頃のことである。
私はキャラクターを育て忘れていた。
メンバーを入れ替えられることに気付いておらず、他のキャラがLV28なのに、LV20のキャラがいたのである。
慌ててパーティーを入れ替えて経験値稼ぎをして、そこで驚いた。
LV20のキャラをLV28にするまでの間に、他のキャラが全くレベルアップしなかったのである。
このゲームではレベルアップするまでの経験値が100と決められているので、つまりレベルが上がると得られる経験値が急激に減っていく仕組みなのだ。
こういう仕組み自体は良くあるけど、ここまで急峻に変化するモノは珍しい。
このことは、プレイヤーがあるポイントに来たときのレベルをほぼ特定出来る事を示している。

私はこのゲームで何回もゲームオーバーになった。
特に序盤は中ボスに当たるたびに一回は死んだな。
中ボスには攻撃する順番や補助魔法のかけ方に一工夫必要なモノが多く、一回当たってみないと倒せなかったのである。
これはプレイヤーが特定できればこそ。
難易度にマージンを設けなくて良いから、プレイヤーに工夫を求めることが出来るのである。
おそらく中盤までは想定レベルから±1ぐらいの範囲にほとんどのプレイヤーが収まっているのではないか。

プレイヤーが特定できないと、どうしても難易度にマージンを広めに取る必要が出てくる。
ある範囲にあるプレイヤーの下限を意識して難易度を決定しなければならないからだ。
そうするとえらい簡単にクリア出来ちゃった、という感想を持つプレイヤーがたくさん出てきてしまう。
プレイヤーにきちんとゲームを提供するには、実はプレイヤーの範囲を狭めてやった方が良いのである。
変に自由度を意識するより、プレイヤーを特定する方を選ぶ。
これこそがジャパニーズRPGだと私は考える。
『ロストオデッセイ』は良くできてたな。
ラストんところなんか、もう創り手に弄ばれまくりなんだけど、私はそれで良いと思っている。

もちろん、それがイヤだという人もいるだろう。
だから、良きにつけ悪しきにつけ、ということになるのである。



<追加>
他にも、やらなくてもいい収集要素を付けるとか、プレイヤーの寄与感を高める工夫とか、ジャパニーズRPGとして書くべきことはたくさんあるのだが、文章がまとまらないので断念した。
見た目は海外を意識して日本でも通じるギリギリのラインを狙っているように感じるけど、中身は紛れもないジャパニーズRPGです。
むしろジャパニーズRPGの集大成と言ってイイと私は思う。
考えれば当たり前のことで、ジャパニーズRPGの雛型を創ったのは、あのヒゲ親父なんだから。


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