もういい加減、終わらせたいと思っていた。 スクウェアを憎しみ続けるエネルギーが私にはもうないし、そもそも正当な理由が存在しない。 彼らは彼らなりによく頑張ってきた。 私はきっかけを求めていたのだ、この憎しみを終わらせる。 このところ、スクウェアの財務状況は決して良いものではなかった。 映画がコケたことでますます状況は悪化していた。 私はおそらくスクウェアは任天堂に泣きつくだろうと思っていたのだ。 どうしてもGBAに参入したい。 いまメジャータイトル以外で利益が見込めるプラットホームはGBAしかないからだ。 FFシリーズのリメイクなんかを発売した日には、濡れ手に粟といったところであろう。 しかし、任天堂とスクウェアは仲違いしているらしく、GBAに参入させてもらえない。 PS陣営に寝返ったからだろうか。 GBA参入の見返りとして任天堂はスクウェアに、FFの新作をGCで出す!というぐらいの屈辱的な条件を突きつけるに違いない、そしてスクウェアはそれを呑むのではないか、と私は思っていた。 そうしたら、それを思いっきり笑ってやろう。 嘲ってやろう。 そのかわり、この憎しみはこれで終わりにしてやる。 私はそう思っていた。 この憎しみは、始まりが一方的ならば、終わりもまた一方的なのである。 ところが、スクウェアは結局SCEの支援を受けることになってしまった。 まあ、現実的な線ではあったろう。 これで任天堂に屈する目は消えたと見るべきだろうか。 大株主を見限って、FFシリーズをGCに投入するわけにもいくまい。 いったい何時になったら、私はこの憎しみを終わらせることが出来るのか? 人の生きる時間は短い。 こんなつまらないことにエネルギーを割いているわけにはいかないというのに。 いつまで続ければいいのか、この憎しみを。 いま私は『ファイナルファンジー]』に取りかかろうとしている。 スクウェアに憎しみはあっても、ゲームに罪はない。 ゲームはゲームとして楽しめる自分でありたい。 <後日談 2002_03_12> スクウェアのGC・GBA参入が決まった。 子会社の制作となるようだが・・・。 一説によると、GBAは順調とはいえ当初の生産計画を下回っているんだそうで、任天堂も意地を張っていられなくなったのかも。 玉虫色の決着といった感じがして、私的には面白くありません。 FF(本編)の新作をGCで出すか、さもなくば参入させない!というぐらいの意気込みで臨んで欲しかったのですが。 すっきりしないなあ。 |