『スターオーシャン4 THE LAST HOPE』は最初の印象ほど悪いゲームでもなかったな、終わってみると。 私みたいな経験値稼ぎが苦にならない人間にはうってつけの暇つぶしゲーだった。 そもそもRPGというジャンル自体がそんなに素晴らしいと思ってないから、これぐらいの充実感があれば御の字でしょう、という感想である。 このゲームについて、あんまり書きたいことはないんだけど、やっていて一つ気付いたことがあるので、それを書いておきたい。 これから書くのは、RPGはシステムが複雑になると、どうも損をするらしい、という話なのである。 『スターオーシャン4』にはたくさんの要素が詰め込まれている。 キャラを攻撃型に育てるか、防御型に育てるか、についても基本レベルとは別にレベルが設定されている。 この経験値は戦闘に参加しないと貰えない。 主人公を攻撃型でずっと戦闘に参加させ続けて、ラスボスまでいったとき攻撃型のレベルが20ぐらいになっていた。 それまで全く気にしていなかったのだが、その段になって初めてどの程度パラメーターに影響を与えているのかをチェックして驚いた。 わずかに10%程度だったのである。 えらい効果小さいな、と私はそのとき思った。 そこで私は気付いたのである。 パラメーターに影響する要素を増やすと、一つ一つの効果が小さくなることに。 もうちょっと一般化して考えてみたい。 たとえば、パラメーターに均等に影響する要素が2個で構成されるRPGと5個で構成されるRPGを想定する。 たとえば、前者は基本レベルと武装のみで決まるRPGで、後者は書くのが面倒だから『スターオーシャン4』みたいなRPGを思い浮かべていただきたい。 パラメーターに均等に影響する、ということは実際にはあり得ないけど、ここでは便宜的にこうしておく。 仮に各要素が等しく効果を発揮するとすれば、要素が5つのRPGは2つの場合に比べて、2.5倍の効果を発揮してしまうことになる。 これは困るよな。 ある地点に到達したときに作り手が想定しているパラメーターから著しく逸脱してしまう。 両者が同じになるためには、5つの場合は一要素あたりの効果が5分の2にならなければ勘定が合わないのである。 もちろん、実際のRPGがそんなに単純に出来ているはずはない。 しかし、要素が増えれば増えるほど、その要素がパラメーターに与える効果は小さくなる傾向がある、ということは間違いないのではないか。 そうすると、1要素あたりにかける手間を小さくしないと割に合わない。 効果が小さいわけだから。 『スターオーシャン4』の中でいえば、攻撃型云々はただ設定しておくだけなので、効果が小さくても、まあ、釣り合いがとれていそうである。 一方、このゲームには「マリーのアトリエ」ばりのアイテムクリエーションというのがあって、凄く大変。 アイテムを発明するところからやらなければならないが、発明するには別のレベル上げが必要になる。 さらに発明しても作れるとは限らない。 材料を集めなければならないからである。 終盤で使えるような武具を作るには、発明したアイテムとアイテムを掛け合わせないといけないから、大変さも一入(ひとしお)。 これは割に合っているのか? 実は損してるんじゃないか、と思うのは私だけだろうか? 私は攻略Wikiを見てもやる気にならないけど。 |