入手してからというもの、NDSはいつも稼働していた。 しかし、NDSのソフトは起動していなかった。 だって特別やりたいタイトルもなかったし。 NDSは画面の綺麗なGBAとして大いに稼働していたのである。 画面が明るくなっても、思いの外、目は疲れていたのだが。 そんなおりに発売されたのが『アナザーコード 2つの記憶』。 ようやくNDSの機能を生かした作品が登場したのである。 久しぶりに発売日が待ち遠しいゲームだったな。 週末まで待てないので、通販で発売日に入手できるようにしておいた。 前にも書いたけど、私はタッチスクリーンがゲームにもたらすものについてやや懐疑的である。 しかし、今回『アナザーコード 2つの記憶』をプレイして、少しだけ眉の開く思いがした。 なるほど、タッチスクリーンにはそれなりの効果がある。 このことを書くためには幾分かの説明が必要になるだろう。 ゲームでは置き換えを行う。 例えば、「銃の引き金を引く」を「Aボタンを押す」に置き換えるわけである。 置き換えによって、プレイヤーの行為により大きな価値付けを行い、実際に行っていることよりも大きな喜びを与える。 ところが、「銃の引き金を引く」と「Aボタンを押す」の間にはなんの関連もないので、ルールを説明しなければならない。 一方でタッチスクリーンを使うと説明はいらなくなる。 直感でプレイできるのだ。 実際、『アナザーコード 2つの記憶』では、謎解きがミニゲーム風になっているのだが、説明は出てこない。 対象を動かす行為とタッチスクリーンを操作することとをプレイヤー側でシンクロさせられるんだ。 結果として、今風に言うと、シームレスな(継ぎ目のない)ゲームを提供することができる。 とかくミニゲームってのはゲーム全体を安っぽく感じさせるものだけど、そういうのを回避する効果をタッチスクリーンは持っているんだな。 私は依然として、ホントにタッチスクリーンを使うことがゲームを楽しくさせるんだろうか?という疑問を持っている。 しかし、タッチスクリーンに全く意味がないわけではない、ということは確認できた。 『アナザーコード 2つの記憶』の持っているいい雰囲気を謎解きが壊してる!なんてことは決してなかったのである。 |