放課後少年

せかいいちのゲーマーになれますように 2008_03_11

 

近頃、プレイヤーの個人情報を入力させるゲームをよく見かけるようになってきた。
ゲームの最初に入力させるものは昔からあるけど、最近はゲームの流れの中で入力させるようになっている。
例えば、『流星のロックマン2』なんかだと、好きな食べ物とかアイドルなんかをさりげなく聞いてくる。
で、入力した単語がイベントに組み込まれて出てくるわけだ。
例えば私が好物を【たまごやき】と入力すると、「今日はHIVの大好きな【たまごやき】よ」といった具合に出てくるわけである。

こういったやり方は、プレイヤーをゲームに引き込む上で良い効果があるだろう。
主人公とプレイヤーの間に一体感が出てくるからだ。
もちろん一体感を持つためにはまじめに入力する必要がある。
楽しむためには本当の事を書いた方がいいのだ。
もっとも、うっかり自分の秘密を書いたソフトを貸しちゃったりしたら、どきどきしちゃうだろうけど。

ところで、このところ私はDSで『放課後少年』をプレイしていた。
このゲームには神社が出てきて、お百度参りみたいなことをやるイベントがある。
一日一回しか出来ないのに一ヶ月しかプレイできないから、絶対に100回はお祈りできないんだけど。
そこで何を祈るのか?
事前におまえの夢は何だ?って聞かれてるんだな。
私の夢はもちろん「せかいいちのゲーマー」である。
当然主人公は「せかいいちのゲーマーになれますように・・・」って祈る。

これはじーんと来たな。
私、そんなこと祈ったことないからな。
人間どうにもならんことは祈るしかない。
そこには極めて純粋な思いがあるわけだよ。
主人公が屈託のない素直な子供だから、なおさら胸を打たれた。

私は毎日祈ったね。
「せかいいちのゲーマーになれますように・・・」って。
ゲームの流れと同じように、毎日一日分ずつ進めながら。
このゲーム、動き回ると時間が経ってしまうので、お百度参りやるとほとんど何にも出来ないんだけど、まあ、それでも楽しかった。
やっぱりまじめに入力しておくもんなんだよ。
「せかいいちのゲーマー」と入力したときと、そうでないときでは、このゲームに対する印象は全く違ったものになっていただろうな。
例えそれが創り手の思惑にはまっているのだとしても、それはそれでいいじゃないか。


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